
<西武2-3日本ハム>◇29日◇ベルーナドーム
新庄剛志監督(53)が、カイロとともに、選手を勇気づける“温かい”メッセージを贈っていた。
同点に追いつかれた8回1死一、二塁のピンチ。指揮官自らマウンドに駆け寄った。途中降板となった杉浦稔大投手(33)をねぎらい、三塁手清宮幸太郎内野手(25)にカイロを手渡した。清宮幸は一瞬驚いた表情を見せるも、うれしそうにポケットへしまいこんだ。指揮官はマウンドに集まった内野陣に笑顔で話しかけ、自然と選手たちの表情もリラックス。4番手の救援左腕河野竜生投手(26)も合流し、明るく締めてナインを送り出した。
試合後、新庄監督は、このシーンについて振り返った。「いや、こういう僅差の時ほど『自分のところにボールが飛んでくる、ボール飛んでこい』という意識を持ちなさい、と。『俺も試合出てえよ』って(言ったら)笑ってました。いや、ほんとにああいうね、こういう緊迫した試合で、あそこのグラウンドに立ててる幸せっていうのはね、グラウンドに立ってる選手しか味わえないんで。そんな固くなる必要ない。ああいう場面でいいプレーをしたらね、すごい自信にもなるし、みんなからもね、こう褒められるというか、喜ばれると。そこを楽しみなさいっていう感じで」。
タイミング抜群の声かけが、就任初の開幕2連勝につながった。