
どんな状況からでも打てる準備を整えます。日本ハムの選手会長、松本剛外野手(31)が24日、エスコンフィールドでの全体練習後、報道対応した。
開幕戦は21年から連続してスタメン出場し、4年連続で安打を放ってきた。外野手争いが激しい中、自身がスタメンでも途中出場でもチームに貢献できるように、3種のオーダーをイメージ。しっかりとした“予習”で、5年連続開幕打を狙う。
◇ ◇ ◇
どんな開幕オーダーになっても、松本剛は驚かない。開幕戦へ「もしスタートから出られても途中からでも、行ける準備は、自分の中で開幕戦に限っては、3パターンぐらいイメージしている。今まで2種類はあったけど、3種類はなかった。どれでもいいかなというのは、自分の中で準備しておく」。万全のイメトレで、得意な開幕戦での1打と、2年連続の開幕戦勝利を思い描いた。
新庄監督は西武の好投手今井との対戦を踏まえ「長打はそんなに期待してない。やっぱり足と守備範囲とかになって来るから。今井君のときだけね」と話しているが、選手会長は、そこで安易に決め付けない。「守備重視、機動力みたいな感じで(新庄監督は)言ってましたが、本当なのか。オープン戦を見ている感じだと完全に四つに組んで勝っている試合ばかり。どしっと組むパターンもあるかなと僕は思ってます」。打力か走力か守備重視か。すべてのパターンに自分を当てはめ、心と体の準備を整える。
オープン戦では打率1割9分4厘と低空飛行も、14年目のベテランは動じない。「(シーズンとは)全く別物。もちろん数字が出ることに越したことはないですが、むしろ自分の中でどうしたらいいかなと、考えながらやってる感じでシーズンに入れるのでいい」。安打こそ少ないが、スタメン出場している直近5試合連続で出塁。状況に応じてしっかり四球を選び、五十幡、矢沢と並ぶチームトップの3盗塁と、足も健在だ。
若い選手が多く、注目を浴びる開幕戦で流れを引き寄せるには、年長者の経験値も不可欠。「自分の中でやりたいことは順調にできている。開幕に合わせて体の状態も含め、すごくいい」。難解な新庄オーダーにも相手戦術にも迅速かつ柔軟に対応し、勝利をお膳立てする。【永野高輔】