
<オープン戦:中日1-1楽天>◇22日◇バンテリンドーム
中日松葉貴大投手(34)が、1カ月ぶりの1軍マウンドとなった楽天戦で先発し5回93球、4安打1失点。キャンプも、オープン戦中もほぼ2軍で調整を続けていたベテラン左腕が、大逆転で開幕ローテーション入りをたぐりよせた。
初回に1点を失い、3回までに4四球を出すなど制球に苦しんだ。「4回から本来の自分らしい投球ができた」。リリースする位置がいつも以上に前に出ていたため、球が全体的に引っかかっていた。そこに気づいて修正。まさにベテランの味だった。
井上一樹監督(53)は「彼らしいピッチング。ローテーションの一角というふうなことを考えてもいい」と、高評価。「困った時に松葉がいる。そういった存在であり続けてほしい」と、話した。
2軍での登板予定が雨で流れるなど厳しい状況で結果を残した松葉は「本音を言うともっと投げたかったが、天気なので仕方がない。年齢も含めてチャンスは少ないので、こういう急なチャンスでしっかり応えられるようにと、常に準備している」と、立ち位置も理解している。
この日2軍阪神戦(ナゴヤ球場)で同じく開幕ローテ候補の大野雄大投手(36)が7回5失点だった。松葉は開幕2戦目の29日DeNA戦(横浜)や4月2日2カード目の巨人戦(バンテリンドーム)の2戦目での先発が予想される。5回まで試合をつくることで定評のある松葉の今年の目標は「(シーズン)5完投」と大きい。【石橋隆雄】