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【センバツ】山梨学院・吉田洸二監督マジック采配で天理に逆転勝ち 投打奇襲で3年連続初戦突破


山梨学院は吉田洸二監督の巧妙な采配により、天理を破りセンバツトーナメント初戦を3年連続で突破しました。吉田監督は予想外の投手起用で天理を混乱させ、試合を有利に進めました。開始当初に津島悠翔投手を先発させた後、早々に藤田蒼海投手へ継投し、さらに9回では板東慶寿投手を用いるなど、計算された継投で相手打線を封じました。打撃面でも打順を大幅に変更し、有効に機能しました。特に4回の鳴海柚莱選手の決定打が試合を大きく動かしました。吉田監督は常に選手の調子を最優先にしており、次戦の西日本短大付戦でもその戦略が期待されます。これにより、山梨学院は23年の優勝以来、3年連続でセンバツ初戦突破を果たしました。

山梨学院対天理 2回、ベンチで手をたたく山梨学院・吉田監督(撮影・藤尾明華)

<センバツ高校野球:山梨学院5-1天理>◇20日◇1回戦

23年センバツ覇者の山梨学院の吉田洸二監督(55)が、マジック采配で天理に逆転勝ちを収め、3年連続初戦突破に導いた。

投打の奇襲が光った。昨秋の公式戦で最多5試合に先発した藤田蒼海投手(2年)ではなく、わずか4イニングしか投げていない津島悠翔投手(3年)に初戦を託した。「こちらとしては藤田くんのイメージでした」と天理・藤原忠理監督(59)を惑わしたかと思えば、3回途中1失点の津島を早々と替え、藤田にロングリリーフ。9回1死一、二塁となった場面では板東慶寿(3年)へと継投し、打率3割6分2厘の強打が売りの相手打線をわずか1点に抑えた。

打っては昨秋1番を務めた鳴海柚莱外野手(3年)を8番に据えるなど打順を大幅変更した。1点を追う4回2死二、三塁では鳴海が左越え2点適時二塁打で試合をひっくり返し「監督から『力を抜いていけ』と言われて、硬さがとれました」とうなずいた。指揮官の思惑が見事かみ合ったような試合展開にも、吉田監督は「今日は勝った気がしない」とポロリ。「(天理からは)奇襲と思われるかもしれませんが、我々は調子が良い選手を出してるだけ」と、どこまで本音か分からない。

次戦は24日の西日本短大付戦。スタメン、打順についての話題を振られ、吉田監督は「相手を見てからいろいろ考えたい」とさらりとかわす。知将の腹の底を読むのは大変そうだ。

◆3年連続初戦突破 山梨学院は23年(優勝)、24年(8強)に次いでセンバツで3年連続初戦突破。山梨県勢では87、88年東海大甲府の2年連続勝利を抜いて最長となった。

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