
<カブス-ドジャース>◇18日◇東京ドーム
カブス今永昇太投手(31)が、4回69球を投じ、無安打無失点でマウンドを降りた。
今永の初球から今季のメジャーリーグが始まった。投じたボールは「パー」ではなかった。先頭大谷翔平に対し、真ん中高め148キロ直球で見逃しのストライクを奪った。前日17日の記者会見で、初球の球種を問われ「何を投げるかを教えるのは、じゃんけんで『チョキを出すよ』と言ってるようなものなので、1球目は言えないです」と報道陣の笑いを誘い、「25球目ぐらいなら言えます。多分パーを出すと思います」と話していた。
試合前の段階で通算5打数無安打に抑えていた大谷に対し、この日も相性の良さを示した。2球目はスライダーが引っかかり、外角低めに大きく外れ、首をかしげたが、「投げる哲学者」はすぐさま修正。カウント1-1から、最後はど真ん中149キロ直球で詰まらせ、二ゴロに打ち取った。その勢いのまま初回は3者凡退。打者3人を全て3球で片付けた。
2回こそ、先頭から連続四球を与え、初めて得点圏に走者を置いたが、直球を主体にスプリット、スライダー、シンカーを有効的に使い、3つのポップフライで無失点に切り抜けた。
3回1死からは、大谷と2度目の対戦。徹底した高めへの攻め込みから、最後も真ん中高めスライダーで二直とした。大谷との対戦については「間違いなく世界一の選手であることは間違いないので。自分がベストな投球を心がけて、あとはそれを彼が打ったか、打たなかった、その2択だけなので。自分の出来ないことをやらないように」と話していた通り、淡々と仕事に徹した。
この回を3者凡退に切り抜けたが、4回は先頭に四球を与え、無死一塁から再びの四球を献上した。この日、2度目の得点圏に走者を進めたが、粘りの投球で何とか得点を与えなかった。無安打無失点の投球を続けていたが、4四球もあり、4回で先発のマウンドを降り、勝利の権利は得られなかった。