
<オープン戦:広島3-0ロッテ>◇16日◇マツダスタジアム
4年目左腕の広島森翔平投手(27)が、プロ入り初の開幕ローテーション入りをたぐり寄せた。ロッテとのオープン戦に先発し、6回7安打無失点。5回まで毎回安打を許しながらも、要所を締めた。最終イニングとなった6回は3者凡退。オープン戦最多74球、最長6回を投げ、次週の最終調整をへてシーズンに臨む。
課題の立ち上がりにピンチを招いた。ストライク先行を意識した1回。岡、藤岡にいずれも初球を打たれ、わずか2球で無死一、二塁とした。「球が走ってなさすぎてやべぇと。ちょっと(力を)入れました」。ギアを入れ直し、続く石川慎を併殺。ソトを遊ゴロに切って事なきを得た。
2回以降も走者を背負ったが、慌てなかった。「走者が出てから粘れているのはひとついいこと。打者1人1人のイメージで投げています」。チェンジアップで左打者の内角に突くなど変化球を巧みに使い、本塁を踏ませなかった。
“開幕投手”を務めたオープン戦は、3試合で計13イニング連続無失点。結果で開幕ローテ入りを決定づけた。開幕6戦目先発の可能性も残すが、開幕投手の森下、床田に続き、阪神との開幕3戦目の先発が見えてきた。新井監督はローテ入りを明言しなかったものの「一昨年、昨年のこの時期の森とは別人。素晴らしい投球だった」とたたえた。先発候補だったドラフト2位の佐藤柳之介投手(22=富士大)の2軍降格が決まり、残り2枠をジョハン・ドミンゲス投手(29=ホワイトソックス3A)と常広、玉村の3投手で争うことになる。【前原淳】