
<プレシーズンゲーム:巨人1-5ドジャース>◇15日◇東京ドーム
ドジャースが、巨人のエース戸郷を1イニング5得点で粉砕した。0-0で迎えた3回、新加入したマイケル・コンフォート外野手(32)が先制ソロ。アンディ・パヘス外野手(24)の適時二塁打、大谷翔平投手(30)の2ラン、テオスカー・ヘルナンデス外野手(32)のソロで一挙5点を奪った。昨季の世界一チームが、日本のファンにベースボールの醍醐味(だいごみ)を味わわせた。
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一塁を守る巨人岡本も、二塁の吉川も、右翼のキャベッジも、ただ東京ドームの天井を見上げた。0-0で迎えた3回。先頭のコンフォートがフルスイングした打球は、一瞬で右翼席中段に飛び込んだ。多くの巨人ファンで埋まった右翼席だったが、メジャーリーガーのすごみを証明する特大弾を目の当たりにし、所々で拍手も起こった。
コンフォート こういう大きな歓声、みんなの前で打てたというのが、すごく僕にとって大きかった。
新加入した男の会心の一発から、ドジャース打線が目覚めた。次打者のロハスが死球で出塁し、パヘスの左中間への適時二塁打で追加点。特大の2ランを放った大谷にベンチ前で「ヒマワリの種シャワー」を浴びせたT・ヘルナンデスも左中間席へ完璧なソロをたたき込み、この回一挙5点で、巨人のエース戸郷を攻略した。
体調不良のベッツを欠きながら、世界一の実力を結果で証明した。試合前、ロバーツ監督が「楽しみ」と話したように、日本の野球場の雰囲気を感じながら、ベースボールの醍醐味(だいごみ)でもある本塁打を1イニングで3発披露。3本塁打ともに打った瞬間それと分かる特大弾で、日本のファンにメジャーリーガーのパワーを誇示した。
コンフォート 素晴らしい打者が続く中、1人が本塁打を打てば他のチームメートにいい影響を与えられる。こういう打線で1年間できるのは楽しみです。
投手陣はブルペンデーを採用しながら、巨人打線を最少失点に抑え込み、快勝を飾った。ロバーツ監督は「全体的にピッチングも素晴らしかったですし、バッティングもホームランを打てて、良かったです」と評価。デーゲームでは、カブスが阪神に完封リレーで敗れたが、ドジャースが投打でメジャーリーグの意地を示した。【久保賢吾】