
J1新潟が15日、アウェーで町田と対戦する。試合前日の14日は聖籠町で軽めのメニューを消化した。昨季の4月7日ホームC大阪戦からシーズンをまたいでリーグ戦37試合連続フル出場中の「鉄人」藤原奏哉(29)は、今節も先発起用が濃厚。右サイドで対峙(たいじ)することが予想される日本代表経験者のFW相馬勇紀(28)を鉄壁のディフェンスで封じ、いい攻撃につなげる。
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藤原は普段通りのストレッチルーティーンでゆっくりとピッチに入った。時折、チームメートに笑顔を見せながら町田戦前日練習を終えた。開幕6戦目で狙う今季初勝利。攻守に欠かせない不動の右サイドバックは「まずは簡単に失点しないこと。集中を切らさずに戦いたい」とシンプルに勝利の条件を挙げた。
加入5年目のタフマンは、昨季の第7節C大阪戦からリーグ戦37試合連続フル出場中。さらに同6月以降のルヴァン杯プレーオフラウンド第2戦から決勝までの全6試合でもフル稼働しており、鉄人ぶりを発揮している。
今季開幕前の宮崎1次キャンプで同部屋だった新加入のDF森昂大(25)は、「(藤原は)朝晩欠かさずに1時間以上をかけてストレッチをしていた。ケガをしない理由がわかった」とビックリ。当の本人は「丈夫な体に産んでくれた親に感謝」。この男に働き方改革は、まだ必要ない。
MF登録ながら4バックの右に入り、安定した守備で各チームのウインガーの笑顔を消す。今季ここまでのデュエル勝利総数「19」はリーグ4位。町田戦はクロス総数同1位の22本を配球する元日本代表FW相馬とのマッチアップが予想される。「スピードに乗った縦突破とカットインを消して対応したい」。さらに相手はロングスローという“飛び道具”もあるため「クリアは外に出すにしても、できるだけゴールから遠ざけたい」と警戒する。
相手の攻撃のキーマンを封じ、今季初勝利に導けるか。当時J2の北九州から完全移籍で加入した21年はアルベル氏(56)。22~24年は松橋力蔵前監督(56、現J1東京)。今季は樹森大介監督(47)と、指揮官が変わる中でも信頼を得て出場を続ける鉄人は「勝つために責任を持ってプレーしたい」。強い気持ちで敵地へ向かった。【小林忠】