
ガンバ大阪の新加入FWデニス・ヒュメット(28)が、16日横浜F・マリノス戦(日産ス)でのJデビューに意欲を見せた。
14日は大阪・吹田市内の練習場で非公開練習。終了後に取材に応じたヒュメットは「やっと(日本に)来られてうれしい。雰囲気もいいし、チームメートも非常に優しくしてくれる中で、いい感触を持って毎日を過ごせている。今週末にチャンスがあればプレーしたい気持ちはある。自分が来た理由はもちろん、得点やアシストをすること、一員となってやっていくことは頭の中で描けているので、それをしっかり出せればいい」と新天地での調整がスムーズにできている様子をうかがわせた。
8日にスウェーデン1部ユールゴーデンから完全移籍加入が発表。全体練習合流から1週間足らずと時間がない中ではないが、練習でも持ち味を発揮。ダニエル・ポヤトス監督(46)は「9番(タイプの選手)だと思っている。でもエゴを出す選手ではなく、周りをしっかり使いながらプレーする選手。長いシーズンをしっかりと安定して助けてくれるという印象がある。全ての状況を把握しながら自身の良さを出していく選手。本当に(これまでに)なかった材料を手に入れたなと思っている」と評価し、活躍に期待を寄せた。
189センチのストライカーは「自分の正体を明かすのはそんなに好きじゃない(笑い)」とした上で、自身のストロングポイントを説明。「ボックスの中でのフィニッシュは強みだと思っている。自分はフレキシブルストライカー。中で受けたり、1列落ちてチームとの連係をしていくことが強みになると思うので、連係をこれから深めていきたい」とし、万能系の能力を生かしてのゴール奪取を予感させた。
「23」を付けることになった背番号は、2人のアスリートをイメージして選択した。「マイケル・ジョーダンが好きなので。いろんなアスリートに影響を与えた方。また、ベッカムも付けていた番号。その2人に影響を受けた」と理由を明かした。
ユールゴーデンでチームメートだったDF小杉啓太(18)からは、日本情報も仕入れた模様。「(小杉とは)僕の弟みたいな感じで接していた。スウェーデンではしっかり僕がお世話したつもりなので、Jリーグの文化などを啓太からもらう番かなと思っている(笑い)」と話し、これからも情報入手をしていく考え口にした。
14日にJリーグへの追加登録が完了し、早ければ16日にも出場可能。指揮官は「(チームへのフィットには)時間が必要だが、自分たちには時間がない。しっかり調整して(チームに)はめ込んでいきたい」と話しており、待望のストライカーはいきなり起用される可能性も高そうだ。【永田淳】