
阪神前川右京外野手(21)が、1軍デビュー戦のリベンジを誓った。チームは11日の西武戦から19日のヤクルト戦まで、カブス、ドジャースとの2試合を含む6試合の関東遠征に出発。前川は打撃好調で開幕左翼を確定させているが、遠征初戦のベルーナドームは鬼門の球場だ。
「苦い思い出しかないんで。オープン戦ですけど、苦い思い出をなくせるようにしたいなと思います」
高卒2年目の23年5月30日、同球場の西武戦で1軍公式戦デビューした。「6番指名打者」で出場したが、先発与座らの前にオールゴロアウトで3打数無安打。打球を外野にすら飛ばせなかった。翌日の31日は先発本田らの前に3打席3空振り三振。プロの洗礼をたっぷり浴びた。
苦い記憶しかないベルーナドームに2年ぶりに戻る。成長を示すには絶好の舞台になる。今春のオープン戦は全6試合に出場し、打率4割5分、9安打、3本塁打、6打点で4冠を独走中だ。「デビューさせてもらった場所なんで。ちゃんとシーズンで打てるような準備をしていきたい。シーズンのために少しでも得るものがあればいいかな」。絶好調のバットで鬼門を打ち払う。【伊東大介】
▽阪神高寺(オープン戦打率4割1分2厘で初の開幕1軍をアピール中)「開幕までの一番大事な(関東)遠征になる。しっかり1打席1打席、集中して結果を出せるようにやっていきたい」