大まくりの開幕ローテ入りへ、阪神ドラフト1位の伊原陵人投手(24=NTT西日本)が1軍初先発に臨む。11日の西武とのオープン戦(ベルーナドーム)に先発し、3~4イニングを予定。開幕まで3週間を切る中で与えられた、貴重なアピールチャンスになる。
「どんどん強気に攻めるだけ。もちろんアピールしないといけない立場ですし、どんどん試合で自分の持っているものを出さないとダメだと思います」
救援と両面での可能性を探られてきた中、5日の教育リーグ・オリックス戦でプロ初先発。2回1安打無失点と好投し、ローテ争いに残った。タテジマでの実戦はデビューから2試合3イニングを投げて自責0と好調。体調不良から練習を再開したビーズリーが問題なく開幕を迎えられれば、デュプランティエや伊藤将、富田らと「ローテ6枚目」を争う構図になる。
「とにかく自分の持っているものを出していければ、そういうところにも近づくかなと思う」
西武戦は開幕スタメンを目指す後輩との真剣勝負も注目ポイントだ。西武ドラフト2位の渡部聖弥外野手(22)は、大商大時代の2学年後輩。9日楽天戦では2安打3打点を放つなど勢いに乗っている。昨年12月に行われた同大学野球部主催のプロ入り激励会以来の再会で、先輩の威厳を見せたいところだ。
「1人の相手バッターとして攻められたら。『絶対どこかで当たるだろうね』と話はしていたので。そこは楽しみかなと思います」
この日は甲子園で投手指名練習に参加。短いダッシュなどで調整した。開幕1軍へのサバイバルが続く中、生き残りに向けた気合は変わらない。
「1月からずっとスイッチは入っているし、抜けたことは1度もない。とにかく今まで通り、開幕1軍を目標にしているので」
貴重な登板をモノにし、目標へ前進する。【波部俊之介】
▽阪神育成ドラフト3位早川(11日の西武戦に登板予定)「支配下の枠も限られているので、いち早くアピールしたい思いはある。工藤みたいな圧倒的なスピードはないので、持ち味を出すことが大事だと思います」