
タカの先発サバイバルが大詰めだ。ソフトバンク倉野信次投手コーチ兼ヘッドコーディネーター(50)が10日、残り2枠をめぐる先発ローテ争いで、今週を重要な局面と位置づけた。11日からの巨人とのオープン戦3連戦は前田純、大津、伊藤が先発予定。東浜や松本晴も虎視眈々(たんたん)。開幕まで残り3週間を切り、ローテも絞り込んでいく段階へと突入。“最終テスト”の意味合いも増し、リーグ連覇、5年ぶり日本一奪還に向けたスターターの座をつかむのは誰か、注目される。
◇ ◇ ◇
開幕まで2週間ちょっと。先発ローテをめぐる争いは激しさを増し、いよいよ最終章を迎える。ここまでソフトバンクの先発は開幕投手の有原、大関、上沢、モイネロが決定的。残り2枠を前田純、東浜、松本晴、大津、伊藤の5投手で競い合う。今週はオープン戦6連戦、2軍の春季教育リーグで先発候補が次々に登板する予定だ。倉野投手コーチは「今週ですべてが決まる訳ではない」とした上で「かなり方向性としては見えてくるのかなと思います」と、重要な1週間と位置づけた。
“最終テスト”の先陣を切るのは前田純だ。11日の巨人戦(長崎)に先発予定。キャンプから25年実戦は4試合で計9回を無失点と猛アピールが続く。生き残りをかけ、再び結果が求められるマウンドにも「気負わずに、自分のスタイルでやっていく。テーマはやるべきことをやる」。自然体を貫き、予定の5回を投げ抜くつもりだ。
12日は侍ジャパンに選出された大津、13日は巨人から新加入の伊藤が先発予定。12日の2軍の春季教育リーグでは松本晴が登板する。開幕の1週前までにローテ6枚は決定する方針。それだけに倉野投手コーチは「最終的には(小久保)監督が決断しますけど」とし、「今週の試合は1軍、2軍でも、開幕(ローテ)争いの意味では重要になってくる」と語った。
投手最年長、34歳の東浜は9日のロッテとのオープン戦(ZOZOマリン)で4回3安打1失点、4奪三振の好投を見せた。ハイレベルなバトルを繰り広げる先発陣に、倉野投手コーチは「すごく意識を高く持って、投球してくれている。それは非常に感じています」と言った。リーグ連覇、5年ぶり日本一奪還に向け、残り少ないスターターの座をかけた戦いから目が離せない。【佐藤究】