
<オープン戦:楽天-広島>◇1日◇倉敷
広島ドラフト2位の佐藤柳之介投手(22=富士大)がオープン戦初登板で先発し、3回1失点と踏ん張った。激化する開幕ローテーション争いに必死に食らいついている。
初回に四球、盗塁から1点を失ったが、2回は注目ルーキーの宗山塁内野手(22=明大)を三邪飛に仕留めた。尻上がりにリズムに乗り、3回は3者凡退。最後は辰己涼介外野手(28)を140キロの速球で空振り三振に切った。
学生時代からの課題という立ち上がりの不安定さが出た。直球の制球にも納得できず「前回からの課題を詰められていなかった。2回同じことを繰り返してはダメ」と猛省した。調子が悪くてもカーブ、カットボールなどを駆使して、試合を壊すことはなかった。
同じ左腕の楽天早川隆久(26)と先発で投げ合い、発見も多かった。
「力感や緩急。自分が投げたい球種を全て投げていて、レベルも1つ、2つ…もっと上。先発をする上で球数を少なく、テンポよく投げることは必須。すごく参考になりました」
宮城県出身で、大学も岩手県。楽天は最も身近な球団だ。「知っている選手しかいないし(アマ時代は)いち観客として見ていたので、戦っていても楽しかった。応援歌も知っていました。地元のチームと戦うのは不思議な感覚だったけど、勝負なので、そこは割り切ってできたかなと思います」と、中身の詰まった3イニングを振り返った。