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日本ハム山崎福也投手(32)が、今季初実戦のマウンドで変幻自在の2回完全投球を見せた。球界屈指の「美白王子」は、1回1死から明大の後輩で、自身と同じく端正な顔立ちの楽天ドラフト1位、宗山と対戦。125キロのカットボールで遊ゴロに打ち取り「探り探りで投げました。これから対戦する機会も増えますし、僕自身は負けない気持ちでやっていきます」と大物ルーキーへの対抗心を燃やした。
軟投派の山崎ならではの技も際立った。1回2死では辰己に対し、初球は92キロのスローカーブで見逃しのストライク。2球目は元々コンパクトなフォームをさらに小さくした「スーパークイック」で134キロのカットボールを投げ込んだ。わずかに外角に外れたが、意表を突く技を2球続けた。打者6人を打ち取った山崎は直球の精度を課題としたが、「バッターがどんな反応をするのか見たかった。大体はいい感じでした」と上々の手応えだった。
試合前から降る雨にも動じず。気温も10度前半と冷え込んだが「僕、(雨は)結構好きです」と快調に腕を振った。昨季10勝をマークし、先発の柱として期待大。「もっと体の出力を上げていきたい」と、ピッチを加速させる。【黒須亮】