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背番号「62」を背負い帰ってきた。楽天西口直人投手(28)が、支配下復帰後初実戦となるオープン戦・日本ハム戦(沖縄・名護)の8回に6番手で登板。1回1安打無失点、2奪三振で最速は148キロを計測した。同じ名護で行われた16日の同戦では「062」をまとい、2回2安打無失点、2奪三振。23年9月に右肘トミー・ジョン手術を受け、昨季は育成選手としてリハビリに励んでいたが、前回の力投が2ケタ背番号を大きくたぐり寄せた。17日に支配下復帰し6日後、西口が好スタートを切った。
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支配下復帰して間もない西口が、真っすぐを勝負球にして果敢に攻めた。8回に6番手で登板。先頭の日本ハム若林に148キロを左前に運ばれたが、そこからスイッチが入った。続く清水優を147キロで空を切らせ、今川も147キロで二飛。最後は明瀬を147キロで空振り三振に仕留めた。「空振りも奪えてましたし、感覚は悪くなかったと思います」。1安打を許したものの、手応えは十分だった。
23年9月に右肘トミー・ジョン手術を受けた影響で、昨季は育成契約を結んでリハビリに励んだ。17日に支配下復帰を果たし、背番号も「062」から2季ぶりに「62」に戻った。「久しぶりにつける番号だったので緊張しましたけど、ゼロに抑えられて良かったです」。前回登板となった16日の日本ハム戦(名護)は先発で2回を2安打無失点、2奪三振と好投。支配下復帰を決定づけた場所から幸先良くリスタートし、安堵(あんど)の表情を浮かべた。
今日24日の練習試合ヤクルト戦(浦添)を最後に沖縄キャンプは幕を閉じる。「支配下に再登録していただきましたし、自分のキャンプの取り組みというのが試合で結果として出ているのは、すごい自分の中でも自信になりますし、それを今後のオープン戦でも継続してやっていければ開幕1軍に近づくと思うので、頑張っていきたいと思います」と気を引き締めた。
先発挑戦も視野に入れているが、与えられたポジションで全力を尽くす構えだ。「多分、1イニングが多くなってくると思う。任せられたところでしっかりと投げられればと思います」。チームにとって必要不可欠な存在を目指す。【山田愛斗】