
<オープン戦:楽天7-7阪神>◇22日◇沖縄・金武
阪神前川右京外野手(21)が22日、オープン戦チーム1号を特大弾で飾った。チームの今季オープン戦初戦となった楽天戦(金武)に「6番左翼」で先発出場。1点リードの3回2死一、二塁、楽天2番手・則本から右翼席後方のネットに直撃する3ランを決め、開幕左翼レギュラー死守へさらに前進した。
1ボール、2ストライク。ファウルで粘った後の5球目。通算117勝のベテラン右腕、則本のインハイ直球を見逃さなかった。大飛球が高々と上がる。左翼から右翼への“超追い風”にも後押しされ、両翼100メートルの右翼芝生席後方に張られた防球ネットを揺らした。
「打った瞬間、いったと思いました。(バットを)短く持って、とにかくコンタクトしようと体をグルッと回せたのが良かった」。15日の練習試合・楽天戦(宜野座)でも3ランを放っており、早くも対外試合でキャンプ2発目。成長をアピールする一撃に充実感を漂わせた。
この日は2安打3打点。新外国人ヘルナンデスらと争う開幕左翼争いの中で着々と立場を築いているが、ここでスキを見せない姿勢も頼もしい。2回先頭の第1打席では右腕松井の高め直球に詰まらせられて遊飛。「1打席目とかは全然ダメ。そういう打席をなくして、3打席目(特大中飛)みたいな打席をアウトでも増やしていけたら」と反省も忘れなかった。
高卒3年目の昨季は自己最多の公式戦116試合に出場して4本塁打。今キャンプでは岡田彰布オーナー付顧問から直接指導も受け、誰の目から見ても進化が続く。
「球の見え方もだいぶいい。多分構え方がいいと思うんで、継続して、さらに良くしていけるようにしたい。いろんな方に教わったものをミックスして、いい方向にいけているんじゃないかなと思います」
虎の和製大砲が伸びている。【伊東大介】