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【グレンデール(米アリゾナ州)21日(日本時間22日)=四竈衛】ドジャース佐々木朗希投手(23)が自身のSNSで、一般女性と結婚したことを発表した。名前、年齢などの詳細は未発表だが、オフ期間に結婚。同僚の大谷翔平投手(30)や山本由伸投手(26)にも発表直前に報告するなど、まさに「サプライズ婚」だった。メジャー1年目の今季に人生の伴侶の得て、公私ともに新たなスタートを切ることになった。
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突然の報告だった。日本時間21日深夜、佐々木がインスタグラムを更新。ドジャースのキャップを2つ並べた写真とともに「いつも応援ありがとうございます。先日、一般女性の方と入籍致しました。公私共に新たなスタートで期待と不安でいっぱいですが、夫婦で力を合わせて頑張っていきますので、温かく見守っていただけると幸いです」と報告した。
キャンプ地アリゾナにも「電撃結婚」の一報が瞬く間に広がった時、当の佐々木は、クラブハウスから最も遠いグラウンドで、他の投手陣とアップを開始。山本に質問攻めにあったのか、冷やかされたのか。終始、笑みが絶えないままキャッチボールを始めた。雲ひとつない快晴の下、「新郎」の佐々木が軽めのメニューで調整を終えた。
報道陣には、いつもと変わらない表情で対応した。お相手が一般女性ということもあり、名前、年齢、職業などのプロフィルは未公表。それでも新妻を「普通に優しい方」と表現し、好きな手料理は「全部です。すいません」と少し照れくさそうに笑った。結婚した決め手は「一緒にいて落ち着くというか、自分らしくいられるなと思いました」。素直な言葉を続けた。
昨季終了後、ロッテ退団、ポスティング申請、複数球団との交渉、ド軍入り決断と、めまぐるしい中でもひそかに愛を育んできた。交渉に同席した大谷や、仲の良い山本に直接報告したのは、SNSで発表する直前の朝。「ビックリしてました」。ちょうど1年前、大谷は29歳で結婚。同じキャンプ地で会見を行った。26歳の山本は独身。23歳で一家の主となる佐々木の決断に、2人が驚くのも無理はない。「最初、信じてくれなかったです」。同地でのキャンプイン後、横並びのロッカー室で過ごしてきた先輩2人でさえ気がつかないほど、完璧な「サプライズ婚」だった。
メジャー移籍に結婚と、これまでの人生で最も重要な決断だった。「公私ともに新たなスタートとなるので、引き続き野球に集中しながら頑張っていきたいと思います」。夫人はキャンプ地に同行していないものの、今後は言葉も文化も違う異国の地での新生活が始まる。「1年目でいろいろ大変なこともあると思う。日本でもないので、すごく支えになると思います」。約7分間の応答では、笑顔だけでなく気を引き締めるような表情ものぞかせた。あとは野球で結果を出すだけ。次は、マウンド上の快投で、周囲を「サプライズ」させるに違いない。