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昨夏、高校野球で甲子園初出場初勝利を遂げた新潟産大付の小兵たちが、大学でも旋風を巻き起こす。今春、主将の平野翔太内野手(3年)は関甲新リーグの上武大へ、戸嶋翔人外野手(3年)は東都リーグの亜大へそれぞれ進学する。ともに身長は160センチ台の前半ながら、類い稀なる野球センスを武器に、全国優勝経験校で新たなスタートを切る。【取材・大島享也】
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全国でも指折りの強豪大で“大きく”育つ。上武大は通算40度のリーグ優勝を誇り、全日本大学選手権でも13年に決勝で亜大を下して優勝を果たした。その門をたたく平野は「レベルの高いところもそうだし、4年間を通して大人になれれば」。心技体を鍛え抜く。
吉野監督の教えも大事にする。「1つの好きなことに命を懸けられるぐらい、真っすぐに向き合え」と説く指揮官の下、主将としてチームをけん引し、地元柏崎市から初の甲子園出場を果たした。1回戦で花咲徳栄(埼玉)を破り、初出場初勝利を飾るとともに、県勢7年ぶりの聖地1勝を挙げた。2回戦で、後に優勝した京都国際に敗れたが「野球が改めて好きになる場所でした」と夢舞台のプレーを回想。「もっと野球がしたくなった」。より深く野球を追求したくなった。
身長164センチで「まだまだ未熟」とも話すが、広角に打ち分ける打撃センスは抜群。50メートル走6秒1の快足も生かした走塁、広い守備範囲も、大学1年目から試合に出るためのアピール材料だ。色紙に記したのは「柏崎からプロへ」。昨夏、甲子園に新たな風を吹かせたように“柏崎旋風”を大学野球界でも巻き起こす。
◆平野翔太(ひらの・しょうた)2006年(平18)12月27日生まれ、新潟県柏崎市出身。鯖石小1年から野球を始める。柏崎第五中では柏崎シニアに所属。新潟産大付高では1年秋から背番号4。憧れの野球選手は西武滝沢夏央。164センチ、70キロ。右投げ左打ち。