
DeNAは11日午前11時11分、東克樹投手(29)が2年連続3度目の開幕投手を務めると発表した。三浦大輔監督(51)とともに会見に出席。正式に3月28日の中日戦(横浜スタジアム)での先発マウンドを託されることになった。
背番号11にちなんで11日11時11分に発表。三浦監督から東に開幕投手を任せることを伝えたのも1月11日の午前11時11分だったといい、東は「開幕投手を任せるぞという連絡をもらいました。僕の背番号にかかっていると思うんですけど、任せていただいたことを光栄に思います」と受け止めた。前日にラインで「明日11時11分に電話するぞ」と連絡した上で、指揮官も「厳密に言えば、11時11分11秒に発信を押しましたよ。ちゃんと秒数を確認して」と舞台裏を明かした。
東は23年、開幕ローテーションにすべり込むとそのまま16勝を挙げて最多勝をマークした。昨年もチームトップ13勝を挙げ、日本シリーズ第3戦では左太ももを肉離れしながらも強行登板。7回1失点と日本一へと導いた。
12球団トップとなる183イニングを投げて、台所事情の苦しかった投手陣の中心でどっしりと支えた。今季は元サイ・ヤング右腕のバウアー復帰が決まり、ジャクソン、ケイ、大貫らとともに形成する強力ローテで27年ぶりのリーグ優勝へ突き進む。
昨年は1月31日、宜野湾キャンプに向けて沖縄入りした日に三浦監督から開幕投手と伝えられた。今季は東自身が「3年活躍してエース」とプライドをかけて臨むシーズン。オフシーズンには動作解析を行って着地足の膝の角度など、投球フォームの改善に着手し始めた。さらに最多勝を獲得した23年のような曲がりの大きいスイーパーへ進化させるべく試行錯誤を続ける。
8日にはキャンプ2度目のブルペン入りで36球を投げ込み。筒香や牧ら打者が目慣らしで立った状況でも落ち着いた投球を披露し、牧は「キレだったりとかコースに徹底して投げてくる感じとか…。いや、すごかったですね。多分初めて打席に立ったと思うんですが、衝撃を受けました」と驚嘆していた。
東は「143試合の1試合目というイメージで、平常心で自分らしい投球ができたら。毎回緊張は絶対するので、変わらずに自分らしさを出せればいいかなと思います」と見据えた。27年ぶりのリーグ優勝、日本一連覇を狙う勝負の25年。東が先陣を切る。