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阪神野村克則バッテリーコーチ(51)が「ノムラの考え」を伝えていく使命を胸に刻んだ。今日11日で、父野村克也さん(享年84)の他界から5年になる。「そうか、もう5年も経つか…。早いね。今こうして野球界にいられるのは父のおかげ」と、しのんだ。
中学時代に始まり、プロに入ってからも野球のイロハを教わった。父が監督のヤクルトに入団。阪神、楽天でも一緒にユニホームを着た。父子というより、野球人としての付き合いが長かった。「ノムラ野球というかね。たたき込まれました。野球には厳しかった。捕手とは、野球とは、とよく言われました」。
野球論、技術論は年々アップデートされている。「米国では野球が変わってきたけど根本は同じ。日本は捕手を中心に守る野球で変わらない。僕らもブレずにいたい。そういうことをあとの世代に伝えていきたいですね」。最も大切なものを見失わないことを、指導の軸に据える。
指導者19年目。現役時代から続けて1度もユニホームを脱いでいない。07年に楽天のコーチになった際、当時監督だった父から言われたことを大事にしている。「指導者は、根気と情熱がないとダメだぞ。選手のためにどれだけできるかだぞ、と。目的意識、問題意識、責任感を強く持たせるようにと強く言われました。それを忘れずにやっていきたい」。今年からは阪神では初めて1軍担当になった。「人をのこす」ことこそが一流と説いたノムさん。これからも情熱を持って、人を育てる。【柏原誠】
◆野村克則(のむら・かつのり)1973年(昭48)7月23日生まれ、東京出身。明大から95年ドラフト3位でヤクルト入団。当時の登録名は「カツノリ」。阪神、巨人、楽天でプレーし06年限りで引退。翌年から楽天でコーチに。巨人、ヤクルト、楽天、阪神と所属した全4球団でコーチを歴任。阪神では3年間2軍担当で、今年から初の1軍バッテリーコーチ。178センチ。右投げ右打ち。