日本ハム新庄剛志監督(53)が4日、紅白戦を行った沖縄・国頭で、打撃力のある山崎福也投手(32)を、パ・リーグの通常の公式戦でDH起用するプランを明かした。山崎は、昨季まで交流戦で4年連続安打。球宴でも「2番DH」で出場し1安打を放っている。打力を効果的に活用する。
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新庄監督が仰天プランを口にした。山崎にはキャンプ期間に打撃の準備をするよう伝えており、この日、1軍キャンプ地の名護で初めて打撃練習に臨んだ。61スイングで柵越えはなかったが、強風が吹く中、右中間スタンド手前まで運ぶシーンもあった。打撃練習を指示した理由について指揮官は交流戦ではなく「シーズン中のDHに備えて。冗談抜きで」と明かした。
理由は明確だ。「彼ぐらいフォアボール選べるバッターはいない。いい選球眼を持っているし、2ボールになってストライク取りにいくとカーンってレフト前に。面白いと思って」。山崎は昨季まで4年連続、交流戦で出塁しており、昨季は阪神戦で先制打も放った。投手だけでなく打っても高い能力をフルに生かす。
選手起用も幅が広がる。「(昨季守備につかなかった)レイエスがファーストで山崎君がDHも考えている。もしかしたら(山崎が)開幕DHかもしれないしね」と、さらに驚きの計画を口にした。山崎自身は「1クールに1回ぐらいかな」と話していた練習頻度も指揮官は「やるからには真剣に。中途半端な気持ちにさせない。もしかしたら増えていくかもしれない」とイメージした。
キャンプ中の実戦で打席に立つことも「ある」。理想の打順は「DHなら8とか9番。フォアボール選んで上位に回してもらう。終盤なら代走を出せばいい」。25年も“新庄式”で、球界に新風を吹かせる。【永野高輔】