鹿島アントラーズの鬼木達監督(50)が30日、鹿嶋市内の練習後に取材に応じ「1点、2点取られてゲームが決まってしまうようなチームにしたくはない」と攻撃スタイルを強調した。 チームは2月1日にJ2水戸ホーリーホックとのプレシーズンマッチ「いばらきサッカーフェスティバル」(ケーズデンキスタジアム)が控える。就任直後から「止める、蹴る」の技術向上に取り組み、パスワークで相手を崩すスタイルに挑んでいる。
「今取り組んでる部分をしっかりと出しながらも、相手を見てやるところ、相手の嫌なプレーをみんなで理解しながらやっていければ」とし「1番はゴールを取ること。そこにもっと、もっと、フォーカスしていきたいし、その意識を出していければ」と狙いを明かした。
サッカーで最も難しい作業は得点部分であることも分かっている。「選手にも言いましたけども、1点、2点取られてゲームがもう決まってしまうような、そういうチームにしたくはない。1点、2点取られても、自分たちは2点、3点、4点と返せる自信があれば、慌てることなくサッカーができると思いますので。そこはまだまだですけど、そういうマインドに持っていきたい」。鹿島のDNAである「簡単に点を取らせない」という部分も継続しつつ「取られても、自分たちは取れる」との攻撃の自信を培っていくつもりだ。
技術向上は一朝一夕には行かないが、各選手が「うまくなりたい」と、真摯(しんし)に練習に取り組んでおり、新スタイル確立へ貪欲的だ。攻撃的な魅力ある新生・鹿島のスタイルを、プレシーズンマッチから発揮する。【岩田千代巳】