広島からオリックスにFA移籍した九里亜蓮投手(33)が、“パ・リーグ仕様”の新フォームに着手していることを明かした。29日、大阪・舞洲の球団施設で自主トレを公開。今オフは「下半身からの連動性」を軸としたフォームに取り組み中で「リーグは変わりますけど、キャリアハイの成績を残すためにオフからしっかりやってきました」と気合をにじませた。
パワーヒッターが多いパ・リーグを新たな主戦場にするだけに、フォームに改良を加えた。これまで並進運動(踏み込み足が地面につくまでの運動)で投げていたものから「角度も力も使いながら下半身の力を上に伝えていくという形」に挑戦中だ。「僕自身(これまでと)同じことをして成績が出ないよりも、自分自身がレベルアップできるように」と意欲十分だ。
この日は最高気温7度ながら「(1月で)5、6回目」というブルペンでの本格的な投球練習に入り、変化球も交えて45球を投じた。過去には春季キャンプ中のブルペンで1度に347球を投げる日もあったが「投げようと思ったらいくらでも投げられる」と笑いつつ「300球を絶対超えようとかは思ってない。球数を投げる日を1日入れるかどうかっていうのを考えるぐらいです」と話した。
すでに広島から大阪への引っ越しも完了し、2月1日から始まるキャンプインへ準備を整えた。21年には13勝で最多勝を獲得し、17年から8年連続で100イニング以上を投げているタフネス右腕。新天地での挑戦がいよいよスタートする。【古財稜明】