阪神が選手・スタッフ全員集合のキャンプイン前日ミーティングを行うことが26日、分かった。これまで1月31日のミーティングは1軍、2軍それぞれのホテルで行ってきた。今回は藤川球児監督(44)の“船出”のタイミングで全員の心を1つにする。
うるま市内のホテルから「具志川組」の選手・スタッフ全員がバスに分乗して、約7キロ離れた恩納村の「宜野座組」ホテルにやってくる。キャンプを目前に控えた沖縄の夜が熱気むんむんのムードに包まれる。
まさに球児流だ。今キャンプは1、2軍の呼称を撤廃。宜野座組、具志川組と呼び名を変えた。「これまで高知県と沖縄県で遠かったけど、本当に近いので、何のくくりも必要ないと判断した」と説明していた。1、2軍の垣根を低くすることでベテラン、若手の双方に刺激を与える効果を見込む。ミーティングでは全員に余すことなく理念や信念を伝えるとみられる。
1月31日に合同ミーティングを行うのは25年前、野村克也監督だった00年が最後。当時は1、2軍が一緒に高知・安芸でキャンプを張っていた。藤川監督も経験者だ。99年は高校の卒業試験で1月下旬から2月上旬までチームを離れていたが、1月31日だけは志願して野村監督の訓示を聞きに地元高知市から安芸に駆けつけたエピソードも残っている。それほど、1月31日は重要な1日なのだ。
01年からは2軍が高知・室戸に、03年からは1軍が沖縄・宜野座になった。2軍が沖縄に来たのは23年から。距離が近くなったが、岡田監督の2年間はミーティングが別々だった。夕方のほぼ同時刻に始まり、監督の訓示を2軍選手が生で聞く機会はなかった。
立場、役割は違えど、全員が同じ船になるタイガースの一員。同じ場所から同じゴールを目指して、25年のスタートを切る。