楽天ドラフト3位の中込陽翔投手(23=四国IL・徳島)が、母校から大きなパワーをもらった。25日、新人合同自主トレに参加。前日には出身校の山梨学院が4年連続8度目のセンバツ高校野球大会の出場を決めた。同自主トレは1日のオフをはさみ、27日から最終クールに突入。春季キャンプでもアピールし、後輩たちに負けじと開幕1軍の座をつかみ取る。
◇ ◇ ◇
中込は恥ずかしそうに高校時代を回想した。山梨学院3年時だった19年センバツに出場。初戦の札幌第一(北海道)戦に3番手で登板し、1/3回を3安打2失点と打ち込まれた。「すごい思い出に残ってるんですけど、高校生活で一番悪いピッチングをしちゃった。これから先、出てくるんじゃないかなと思うんで。その映像が。ちょっと出さないでほしいと思います(笑い)」と報道陣に要望した。
4年連続でセンバツ出場を決めた母校から大きな刺激を受けた。「もうほんと最近はずっと出てるんで、当たり前な感じになってきちゃってます。でも、もちろんすごいうれしいです」。甲子園で快投はならずも、自分の努力次第でプロ入りできることを証明。「ほんとここまで積み重ねてきて、やっとスタートラインに立てたと思います」。先輩として負けていられない。
23日には23歳の誕生日を迎え、同期入団の選手たちからも祝福された。「みんなでプレゼントを買ってきてくれて、パーティーってことはなかったんですけど、普通にお祝いしてくれました」。贈られたのはほしかった「アップルウオッチ」。リクエストしてなかったが「全員で寮入ってすぐ、ケーズデンキに行ったりして。なんとなく察してたのか分かんないですけど、ほんとにありがたいっす」と感謝した。
9日から始まった新人合同自主トレも、27日からの最終クール2日間を残すのみとなった。「ここまで順調にけがなく自主トレできている。最後まで気を抜かず、キャンプからもう1度、スタートが始まると思うんで、そこに向けて気を抜かずやっていきたいです」。て焦らず前に進む。【山田愛斗】