スポーツ界の発展に貢献した個人・団体を表彰する「第15回日本スポーツ学会大賞」の授賞式が25日、都内で行われた。世界少年野球推進財団(WCBF)の理事長を務める元巨人で現ソフトバンク球団会長の王貞治氏(84)が出席し、表彰状を受け取った。
表彰された王貞治氏は「これまでにかなりいろいろな賞をいただきましが、今日の賞は一番うれしいですね。今まで自分がやってきたことに対する賞なので。自分が受け継いだものは若い人たちに任せていかないといけない。人生というのはリレーですから。若い時にいろんなことを教えてもらって生きてくることができた。今度は自分たちが若い人たちの面倒を見るのは当然のことです」などと語った。
王貞治氏は少年野球の普及活動を推進するべく、1990年から各地で「世界少年野球大会」を開催。第1回はロサンゼルスで行われた。昨年は節目の第30回大会が福岡県大野城市で行われ、世界14カ国・地域から少年少女を招待。国境を越えて友情の輪を広げるなど、国際親善に貢献している。今年は秋田県で開催される予定だ。WCBF評議員の中畑清氏(71)も出席し、王氏に花束を渡した。
◆日本スポーツ学会 1998年(平10)1月、競技団体の垣根を越えて市民レベルでスポーツを文化として考えようと設立。会員は競技団体、元選手、大学教授、企業、メディアの関係者ら幅広く、300人以上。年に数回、ゲストを招いて「スポーツを語り合う会」を実施。10年に「日本スポーツ学会大賞」を創設し、スポーツの発展に貢献した人物を毎年表彰(20年のみ実施せず)している。