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米殿堂イチロー氏、今も限界に挑戦「ゴールがあるか分からない」/地元シアトル会見一問一答4


2025年の米国野球殿堂表彰で、イチロー氏が日本人として初めて選出されました。資格1年目で得票率99.7%を獲得し、殿堂入りを果たしました。発表後、イチロー氏はシアトルのTモバイルパークで記者会見を開きました。会見では、現在の体調やスプリングトレーニングに向けた意気込み、また阪神大震災での経験が自身の野球人生やファンとの向き合い方にどのように影響を及ぼしたかについて語りました。プロ野球選手としての使命感や、試練を乗り越えるチームの結束についても特別な思いを述べました。現在もトレーニングを続けており、常に限界を目指して挑戦し続ける姿勢を強調しました。

アジア人で初めての米国野球殿堂入りし、記者会見するイチロー氏(AP)

2025年の米国野球殿堂表彰が21日(日本時間22日)、発表され、メジャー19年間で通算3089本安打を放ったイチロー氏(51=マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)が、資格1年目で選出された。得票率は99・7%で史上2人目となる満票にはわずか1票届かなかったものの、日本人選手としては史上初の快挙となった。

発表後はマリナーズの本拠地、シアトルのTモバイルパークで会見を行った。

主な一問一答は以下の通り。

   ◇   ◇   ◇

-ひょっとして今日も練習しましたか

今日はしてないです。トレーニングはしてるんですけど。球場に来て練習はさすがに今日はできなかったです。昨日はしてます。

-間もなくスプリングトレーニング始まりますが、スプリングトレーニングのご自身の目標ありますか

まずはですね。今フィジカルの状態が100%じゃないんです。足に1カ所、左足に1カ所、右上半身に1カ所、ケガです。があって、動けないということではないんですけど、全力ではまだ動けないんですね。

これをどこまで上げていけるか、回復させられるか。キャンプの初日の目標っていうのは、現役の時もそうですけど、最低限全力で走れること。投げられること。これができていれば。あとは実戦感覚なんで。勝手に上がっていくんですけど、それができていない状態でキャンプに入りたくない。今もそうなんです。キャンプ中がおそらく選手と最も関わる、時間的にも運動量的にも多いので。この状態で入ると不安がある状態です。

今はそれを100%はなかなかね。これかもう1カ月ぐらいしかないから難しいと思うんですけど、そこと今戦ってます。

-今年は阪神大震災から30年で日本の殿堂の時にも神戸は特別な場所であるとお話しされてました。そこでの辛い経験とかが野球人生において、ファンとの向き合い方とか、どのような影響をもたらしましたか

30年前のあの日を振り返ると、あの時期ですね。プロ野球選手として、チームが結束するっていうことってなかなかないんですよ。当然ですよね。自分の結果出さないと。クビ切られちゃうから。春から秋まで、シーズン終了、日本シリーズは終わるまで、結束できたのはあの年だけだと思います。そんな経験をなかなかプロ野球選手はしないですよ。

春はなんとなく希望を持ってる。みんな希望を持ってる。だけどシーズン始まると当然結果がね、出てくるわけですから。盛り上がるチームもあれば勝てないチームは早い段階でモチベーションが下がっていく、なかなか結束できない。勝っているチームも結局勝っているから結束していくっていう流れなんですよね。 それは日本でもアメリカでも同じです。96年、翌年ですね。阪神淡路大震災の翌年。95年に達成できなかった日本一を目指してプレーしましたけど、じゃあ春先からできたかというと、そうではなかったんですよね。

夏を越してようやく勝つイメージができてくる。届きそうだ。それでようやく結束していく。プロ野球ってそういうものなんですよ。95年はそういう意味でも特別な年でした。プロ野球のチームが春から秋まで結束して結果を残す。日本シリーズでは負けてしまったんですけれど。

あの神戸の変わり果てた街並みを見た時に、自分たち何ができるんだろうってみんな考えました。じゃあ現場に行って大変な人のたちのお手伝いとかね。助けになることを現場に行ってやること、それもできたと思います。

でも僕たちができるのはやっぱりそのプロ野球選手としての使命というかね。当時、優勝するって、当時はまだオリックスブルーウェーブは優勝したことがなかったですからね。優勝なんて目標を春の段階で掲げてはいけないチームだったんですよ。それが思いが結束して、実際に結果として残った。終わった時には神戸のファンの方々、みんなから感謝されました。

当初は野球なんかやってる場合じゃないという声もあったんですけど、僕らの中にもあったんですけど。でもプロ野球選手っていうのはこういう、普通に生活したらできないことを形にできる職業なんだっていう、すごくその実感があって。確かにファンの方々との向き合い方が大きく変わった出来事ではありました。

-先ほどトレーニングの話をしてました。一体どこまでご自身ができるのかっていうのが想像ついているのか、それとも毎年毎年が勝負。選手と同じような気持ちなのか、その辺どうでしょうか

選手と同じ気持ちかどうかわからないですけど、僕にはどこにゴールがあるかわからないです。明日潰れるかもしれないし、10年後かもしれないし、その先かもしれないし、わからないです。今やってることっていうのはその日の限界を迎えること。これを繰り返してます。今全力で動けないですけど、この状態で全力を目指してます。限界を目指してます。これを繰り返していくことで、アスリートの体がどうなっていくのかっていう、それを見てみたい。興味がすごく強いんですね。それは単なる一例でしかないんですけど、野球選手にとって何かこうヒントになることがあるんじゃないかということを期待しながら、今取り組んでいるということです。

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