JFLアトレチコ鈴鹿クラブのFWカズ(三浦知良=57)が20日放送の日本テレビ系「しゃべくり007」(月曜午後9時)に出演し、代名詞である背番号「11」の原点が紹介された。
今年1月11日の午前11時11分に、J1復帰した横浜FCから鈴鹿への期限付き移籍延長が発表されたように、こだわりの数字。背負うようになった理由は「タンクさん」に憧れていたからだった。
カズがサッカーを始めた県内初のクラブチーム、静岡城内FCの1期生だった渋川尚史さん。2学年上の先輩で、静岡学園高が全国高校選手権に初出場した時の主将だ。
選手権の開催地が首都圏に移った1976年度で、いきなり準優勝。圧巻のテクニックで日本一に、あと1歩まで導いた選手が11番を背負っており「身長が151センチしかなくて『タンク』と呼ばれていたんですけど、リフティングがすごかったんです。世界大会2位。1万7513回。それも『もういい』って止めが入った記録なんです」とカズが自ら説明した。
その後、スタジオに渋川さんが登場。MCの上田晋也から「会うのは久しぶりですか?」と聞かれて「そうですね」と答えると、すかさずカズが「年末に会ったじゃない」と突っ込んで笑いを誘っていた。2人でリフティングし合う場面もあった。
番組進行は再び回想へ。カズも同じ静岡学園高に進んだが、約8カ月で中退。15歳でブラジルへ渡り、サッカーが下手な人を意味する「ジャポネーズ(日本人)」と呼ばれ、観客から罵声を浴びながらも19歳で名門サントスFCのプロ契約を勝ち取った伝説が放送された。
当時はポジションごとに背番号が固定されていたこともあり、カズが左FW=11番をつかみ取ったことは有名な話だ。21歳になり、ブラジルのプロリーグでは日本人初となるゴールを頭で決めた時の映像も流された。