JFLアトレチコ鈴鹿クラブのFWカズ(三浦知良=57)が20日放送の日本テレビ系「しゃべくり007」(月曜午後9時)に出演した。日本サッカー史に残る衝撃の「落選」について振り返り、サプライズ出演した日本代表の森保一監督(56)も感じたことを語った。
1998年6月2日。FIFAワールドカップ(W杯)フランス大会の直前、スイス合宿。岡田武史監督の「外れるのはカズ、三浦カズ」について、本人は「正直言って、外れるとは自分は思ってなかったんです」と当時の率直な思いを語り「その時に言われたのは『3試合を想定した時、使う場面がない』って言われましたね。ポジション的に」と、伝えられた理由を明らかにした。
MCの上田晋也から、その時の受け止めを問われた森保監督は「それまで(ドーハの悲劇など)一緒に戦ってきた仲間として、日本のサッカーを引っ張ってきてくださったカズさんがW杯に行けなかったのは、すごく残念な気持ちになりましたね」と回想した。
一方で「監督の立場で言うと」と続け「チームを一番近くで見ているので(岡田監督は)最善の判断をされたのかなと思います。岡田さんがすごかったのは、僕も気を付けてはいるんですけど、できるだけストレートに言おうということ。『3試合で使う場面が想定できない』と、すごく勇気のある伝え方をしたんだなと思います」と感服していた。
共演した元日本代表DF都並敏史氏も同様に振り返り「あの時、自分は仕事の後に六本木で飲んでいたんだけど」。さらに5年前、悲願のW杯初出場を逃した日本代表の主将DFだった柱谷哲二氏と一緒だったといい「カズ落選を六本木の交差点で聞いて。その時、柱谷が『岡田武史がナンボのもんじゃい!』って叫んだんですよ(笑い)」とエピソードを話した。
「それだけ、俺ら『ドーハの悲劇』組の思いも背負って行ってもらいたかった」と、カズに託していたものが大きかっただけに、自分のことのように悔しがっていた。