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153億円の資金調達完了、本田圭佑が日本に問う「夢が足りない。圧倒的に日本全体に足りない」


サッカー日本代表で3度のFIFAワールドカップに出場した本田圭佑(38)が、選手、指導者、投資家として多岐にわたる活動を展開している。2025年の年初に、彼の立ち上げたファンドが153億円の資金調達を完了したことを発表。本田は、日本全体に「夢」が足りないと考え、ビジネスやサッカーでの挑戦を通じて、夢を追求する姿勢の重要性を訴えた。彼はワールドカップ優勝を目指し、ビジネスでも世界一を目指す。サッカーとビジネスの両方でリーダーシップを発揮し、失敗を恐れず挑戦を続ける姿勢が強調された。更に、このファンドを通じて日本市場にデカコーン企業の育成を目指しており、日本の投資環境の改善を図る。彼の視点は、失敗を許容しチャレンジを奨励するもので、サッカーとビジネスの両分野での成功を目指している。

24年12月26日、千葉県内で開催されたイベントであいさつする本田圭佑

2025年、年の初めに、サッカー日本代表で3度のFIFAワールドカップ(W杯)に出場した本田圭佑(38)が日刊スポーツで語った。選手であり指導者、ここ最近は投資家としての活動も国内外で活発に行う。1月4日には自身が立ち上げたファンドが153億円の資金調達を完了したことも発表になった。

◇   ◇   ◇

去年は日本にいた時間が長かった。合わせて5カ月ほど。この17年で最も長くいましたね。いまの僕が日本に足りないな、と思うことは簡潔に「夢」だと思います。足りない。圧倒的に日本全体に足りないと思います。夢がなさすぎませんか? 国としてはどうですか? とにかくできること、できそうなことばかり話している、みんな。その収入が増えない理由も夢がないからだと思うんです。

子供はなんだっていいんです。将来はケーキ屋さん、YouTuber…。素晴らしい。でも、大人は違う。できる、できそうなこと、そんな夢を持ってどうすんねん、って。何十年も生きてきて経験も積んできた。もっと自分に厳しくあれ、もっと生きよう、もっと夢を持って夢っぽく生きよう、と。「いやいや、それは夢とは言わん、言わさんぞ」ぐらいのことは言わせてもらっています、大人に対しては、常に。

僕の夢は世界一ですから。絶対ワールドカップで優勝したい。いまは監督として、です。そしてビジネスでも絶対、世界一です。ビジネスの本田圭佑は始まったばかり。新しいファンドで153億円を調達し、発表しました。大切なお金を預けていただいた。これは日本からデカコーン(企業価値100億ドル=約1兆5500億円=超の非上場企業)が生まれるために必要。大事なミッションを担った上でのこと。自分にしかできない大きなことを成したい夢が、ビジネスでもあります。

失敗を許容できないこの日本社会と、日本のファンドを取り巻く状況はすごく似ている。日本はリスクを嫌う傾向にある。国全体としてそうですよね? その性質が邪魔して、国内スタートアップなどへの投資が伸びず、育っていない。日本が本来あるべき投資サイズ、投資規模にまったくなっていない。

サッカーは足でプレーするスポーツ。圧倒的にミスが多く点も入らない。失敗ばかりです。プロサッカー選手でも凡ミスが多い。僕自身もそう。そんなサッカー界で出来上がった人間で、他の選手と違い、たまたまビジネスにも興味を持てた。ミスや失敗に対する考え方が、良くも悪くも、人とは違うわけです。サッカーという世界で生きてきたから、ハイリスクな面もあるファンドは向いている。自分の強みを生かせる場所だと思って、この大きな一手を打っているわけです。

ファンドに限らずビジネスの世界で、もっともっと挑戦していきたい。ただ、少なくとも今回は僕にとって、サッカーでひとつ結果を残せた南アフリカのワールドカップのビジネス版かもしれない。ここで「ゴール」を取らないと、次はない-。そういう気持ち、覚悟ではあります。18歳でグランパスに入った時も、21歳でヨーロッパに行った時も、将来こんなことをやるなんて、みじんも思ってなかったんですけど。

人生で失敗はいくらでもしてきました。1日かけても話しきれないくらいたくさん。でも、やってきたからこその失敗で、失敗から学んできた。上を目指す姿勢、誰もが満足するところでもまだ、ハングリーなのが僕。だから勝負できる。これこそが本田圭佑だと思っている。この性格と向上心があるから、毎回毎回、失敗してもまたいい感じで、次のチャレンジへと向かうわけです。

失敗して「へこむ」って概念がない。人生ってゲームオーバーか前に進むかでしょ。ゲームオーバーは、ほぼ死を意味するわけです、僕にとって。「死」って何か-。もう明日から無人島のビーチに出て、好きなように毎日ゆっくり楽しく、半袖半パンで悠々自適に過ごしてください、と言われたら、一番の罰ゲームですから、僕には。それは生きていても「死」を意味するわけです、ほぼ。だからもう、前に進まないとダメなんです。もちろん、人それぞれです。ビーチで悠々自適の生活を一切否定はしません。それがいい、と言う人が多いのも知ってます。ただ、僕はそれを幸せだとは感じない。

21歳で海外に来て、その後、南アフリカのワールドカップで街に出て、世界の本当の貧困を知りました。見て見ぬふりはできなかった。結果的に個人資産でのエンジェル投資を始めて、サッカースクール事業、教育事業にも関わってきました。正直、ビジネスの側面だけで考えたら、やらなくていいこともやってきた。でも「夢」なんです、これも。少しでも世界を良くしたい、という。このアイデンティティーが大事。ビジネスには幸いにもスタートで心を動かされて入って、ずっと同じ気持ちでいます。

いまは24時間、365日、サッカーだけをフルでやることはできない。そう認識しているのでプレーも契約期間は短く、監督も代表チームだけ。ビッグクラブや個人タイトルではなく、ワールドカップ優勝にしか興味がない。とにかく、ワールドカップ優勝だけは、絶対に成し遂げたい。「サッカーのことだけ考えるのが近道だ」と言われるかもしれない。でも、必ずしも、それで一番いい監督になれるとは思っていない。

サッカーのこと、サッカー指導者のことも、ビジネスから学んでいるわけです。グアルディオラ、モウリーニョ、クロップ、ファーガソン…、名選手、名監督はいっぱいいますけど、彼らは僕みたいに、同時に何人もの人生を生きるようにビジネスに従事した経験はないはず。彼らを否定しているわけではないです。ただ、僕しか知らないリーダーとしての視点が、もうすでにここにある、そう言いたいんです。

「サッカーの監督は、ずっとサッカーのことを考えているのが一番いい」と、彼らは言うかもしれない。それはそうかもしれない。でも、そうじゃないかもしれない。こんなにワールドカップ優勝を本気で目指していて、こんなに本気でビジネスやってるやつがどこにいるんだ? って話です。もう、“俺”しかいないわけです。

◆153億円 本田が立ち上げたファンド「X&KSK」が1月4日に、153億円の資金調達を完了したと発表した。発表資料には「当初は150億円を目標としておりましたが、需要が予想を上回り、株式会社三井住友銀行、SBIグループ(SBIホールディングス株式会社及び株式会社SBI新生銀行)、GMOインターネットグループ株式会社、東急不動産株式会社をはじめ、金融機関・事業会社、さらには国内外の個人投資家の皆様より約153億円の資金調達を実施いたしました」とある。

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