テレビ朝日「報道ステーション」は14日、元ソフトバンクの和田毅氏(43)が長崎で主催する合同自主トレを特集し、同氏がソフトバンクの若手のホープを絶賛した。
日米通算165勝の和田氏は昨季限りで現役を引退。毎オフ長崎で他球団の選手を集めた通称「和田塾」は、7度目の今回が最後となった。早大の後輩に当たる阪神大竹耕太郎投手(29)やロッテ小島和哉投手(28)、楽天早川隆久投手(26)らが参加した。
和田氏が絶賛したのはソフトバンク育成出身の前田純投手(24)。昨季7月に支配登録された身長189センチ左腕を「彼が一番伸びしろがあるんじゃないかなと、ポテンシャルも含めて。当然まっすぐも相手からすると打ちづらい」と評価した。
前田は最速144キロながら、伸びのある直球で打者を差し込む。和田氏と重なる投球スタイルだ。「和田塾」では同氏が「彼しかやってない。僕はマネできない」という練習に取り組んでいる。
使用するのは手のひらサイズの「かまぼこ板」。前田自身が編み出した練習法で、正面へ投げる。「まっすぐきれいにいったらホップするんですけど、ちょっとでも軸がずれると曲がったりする。そういう意識がしやすいんじゃないかというので始めました。キャッチャーミットより奥に伸ばす意識」と、若きホープはきっかけを明かした。
和田氏は前田の隣で「やっぱりボールのキレはもちろんなんですけど、まだまだスピードもこれから伸びていくと思う。体つきもまだまだ全然。もっと大きくなれると思うので、自分で限界を決めずにね」と成長曲線に期待。「今シーズンの目標をズバッと」と問いかけると、前田は「10勝します!」と意気込んだ。
前田は中部商(沖縄)から日本文理大を経て、22年育成ドラフト10位でソフトバンクに入団した。昨季は9月29日の日本ハム戦(エスコンフィールド)で初登板初先発。6回3安打無失点で、プロ初勝利をマークした。