<大学生編>
ドラフト候補紹介企画の第2弾は大学生編。創価大の立石正広内野手(3年=高川学園)は、世代屈指の打球速度を誇る右の強打者。近大の勝田成内野手(3年=関大北陽)は小柄ながらセンス抜群で、侍ジャパン井端弘和監督(49)の目に留まった好素材だ。
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「近大の勝田」の名が脚光を浴びたのは、昨夏7月のことだった。3年ながら大学日本代表に選出。強化合宿に侍ジャパンの井端監督が視察に訪れ、攻守に躍動する勝田について「すごく野球をわかっていて好みのタイプの選手」と絶賛した。勝田は当時について「『びっくり』が一番初めに出てきました」と照れ笑いを浮かべていた。
身長は163センチで「『小さいから打てない』とか、言い訳はしたくない」とコツコツと努力を積み重ねてきた。二塁での守備では「1歩目の速さ、ボールの握り替えは誰にも負けません」と胸を張る。近大で16年指導をしている松丸文政コーチ(44)は「守備は彼がNO・1です。体の使い方がうまく、堅実です」と評価する。50メートルは6秒1で走塁技術も兼ね備えている。
大学ラストイヤーは光元一洋監督(50)と先輩らの推薦もあり、主将に就任した。チームの目標は全日本大学選手権では98年、明治神宮大会では97年から遠ざかる「日本一奪回」。新チームのスローガンは「常勝軍団」と掲げた。個人としては春秋リーグのベストナインを「最低条件」とし、首位打者と最優秀選手賞を「春と秋で取りたい」と目をギラつかせている。
もちろん、幼少期からの夢だったプロ野球選手となることも目指している。「小さい選手でもプロ野球に行けるんだ、もしくは自分が活躍して小さい選手でもプロで活躍できるってことを証明したい」。目標達成へ、日々精進を重ね、必ず成り上がる。【古財稜明】