<全国高校サッカー選手権:堀越6-1松山北>◇2日◇3回戦◇駒沢陸上競技場
8大会ぶり6度目出場の松山北(愛媛)が、堀越(東京A)に6失点の大敗を喫した。過去最高の3回戦まで進んでいたが、ベスト8には届かなかった。
堀越のFW三鴨奏太(2年)1人に4ゴールを奪われた完敗に、松山北・兵頭龍哉監督(63)は「ビデオを見てたり、前々から知っていたが、ああいう子は愛媛県にいない」と絶賛するしかなかった。
前回ベスト4の堀越のチーム全体に対しても、指揮官は「三鴨君だけでなく、全体的に(ボールを)止めることとか、まずはポジションの取り方がすごいなと思った。周りを見ているし、自分でサッカーをしている。かっこいいなと思った」と続けた。
堀越の攻撃に、立ち上がりから押し込まれた。自陣での戦いを強いられ、前半だけで5失点。今大会これまでの2試合は、いずれも無失点だっただけに、苦しい展開となった。
ただ、意地も見せた。0-3で迎えた前半30分、右サイドを崩して最後はFW大西然(2年)が右足で今大会初ゴールを挙げた。
シュートは自軍の4本に対し、相手に23本も浴びて6失点したものの、GK市中磨生(2年)が好セーブを連発した。
兵頭監督は「試合は見ての通り」と、大きな差を認めた。「こんなに差があるという現実を目の当たりにして、残念というか、そうだろうなという気持ちもある。我々は全国のレベルを学んだし、試合を通して次(に向けて)やるという、立ち上がる姿勢を学んだ」と前向きに話した。
県立で有数の進学校のため、夏を終えるとほとんどの3年生が引退。最上級生はMF森隼人(3年)だけが残り、1、2年生中心で臨んだ。その中で1、2回戦を勝利し、つかんだ過去最高のベスト16だった。