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【高校サッカー】能登半島地震から365日、金沢学院大付・油野瑛斗「故郷のために」戦うも力尽く


金沢学院大付属高校が全国高校サッカー選手権の2回戦で帝京高校に5-0で敗北した。初出場の金沢学院大付は、石川県代表として試合に臨み、7本のシュートを放ち帝京ゴールを脅かした。選手たちにとって、2024年元日に能登半島地震が起きた被災地の代表としての試合は、苦難の1年の締めくくりでもあった。特に、左サイドバックの油野瑛斗は地元である能登半島出身として力を尽くし、試合後には石川県のために全力を尽くしたことへの誇りを語った。 地震の影響で祖父の家も一部損壊したが、スタンドから見守る祖父に感謝の意を伝えた。油野は、後輩たちに来年の大会でのさらなる活躍を期待する旨を語り、試合に出場できたことへの感謝を表明した。

帝京対金沢学院大付 帝京に敗れ肩を落とす金沢学院大付の選手たち(撮影・垰建太)

<全国高校サッカー選手権:帝京5-0金沢学院大付>◇31日◇2回戦◇U等々力

初出場の金沢学院大付(石川)が、名門・帝京(東京)の前に力尽きた。

5失点こそしたが、シュート7本を放つなど好機をつくり、帝京ゴールを脅かした。

2024年元日に能登半島地震が起きた。あれから365日。被災地の代表校として、苦難の1年の最後の日にあきらめない姿勢を見せた。

左サイドバックの油野瑛斗(3年)は能登半島のかほく市出身。フル出場し、最後まで体を張り、懸命に戦った。「石川県のために」と全力を振り絞り、あきらめない姿を見せた。

「能登の方々に勇気を与えられるように頑張ったんですけど、こういう大敗をして申し訳ない気持ちがある。僕たち選手たちは県外出身とか県内出身とか関係なく、石川県のためにみんなが最後まで走って戦った。そこは胸を張りたい」と気丈に話した。

かほく市長の祖父もスタンドから見守っていた。

「1回戦も見に来てくれて、その時は本当に楽しかったよ、ありがとうって言ってくれたんで。やっぱり勝ちたかった。じいちゃんが見に来るってあんまりなかったので、実際に僕が中でサッカーをしているのを見てくれて、本当に感謝しているし、うれしかったです」

祖父の自宅も一部損壊した。ただそれ以上に、かほく市でも他の地域では家が崩壊したところもあり、被災の深刻さは誰よりも知っている。さまざまな思いを背負っての晴れ舞台、だから誰よりも懸命に戦った。

「選手権ってやっぱり高校に入ってから夢見てきた舞台なので、本当に楽しかったし、この舞台に立てたことに本当に感謝しています。後輩たちには来年、もっと上を目指して、この舞台にまた立てるように頑張ってもらいたい」

そう話す表情には、悔しさよりも、やり切ったという思いが色濃く出ていた。

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