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【日本ハム】杉浦稔大「もったいないよね」フォーク解禁でウイニングショットをハイブリッド化


日本ハムの投手、杉浦稔大(32歳)は、2024年シーズンに向けて投球スタイルを「ハイブリッド化」し、さらなる飛躍を図る。彼は今季、フォークボールを封印しながらスプリットを武器に、防御率1.56を記録した。しかし、奪三振率は低下し、11.36だった数値が5.97まで落ち込んだ。この経験から、来季はフォークボールを復活させ、状況に応じてスプリットと使い分けることを決意した。スプリットは球速が速く、打球を凡打に誘う一方、フォークは高い空振り率を誇る。両球種を戦略的に用いることで、杉浦はより効果的なセットアッパーとなり、日本ハムのチャンピオン獲得に大きく貢献することを目指している。

日本ハム杉浦稔大(2024年10月撮影)

日本ハム杉浦稔大投手(32)が宝刀の「ハイブリッド化」を目指す。今季はプロ入り時から決め球としてきた落差のあるフォークを封印。球速を上げて落ち幅を減らしたスプリットを武器に、防御率1・56と結果を残した。一方で奪三振率は減少。来季はフォークを解禁し、2種類の落ち球を投げ分けて絶対的なセットアッパーとして日本一奪取に貢献する。

   ◇   ◇   ◇

杉浦がさらなる躍進を遂げるため、伝家の宝刀を復活させる。「フォークはもともと打者の空振り率が結構高かった球だったので、もったいないよねって話になった」。今季は封印していたかつてのウイニングショットを、来季は解禁する考えだ。

フォークの代わりに投げていたのがスプリットだった。同じ落ち球だが、フォークより球速が速く、落ち幅は狭まる。直球とスピード感が近く軌道も似てくるため、凡打を誘いやすい。決め球として有効的だったことは、数字が物語っている。

今季は守護神を務めた21年以来、3年ぶりに40試合登板を果たして2勝3セーブ15ホールドをマーク。防御率は1・56と好成績だった。スプリット導入は成功だったが、フォーク封印による副作用も結果に表れていた。「今年は空振りが少なくなって…」。21年は11・36だった奪三振率は5・97とプロ11年目で最も低い数字に終わった。

だからこそ、フォークの封印は「もったいないよね」という考えになり、ならば「それを投げ分けてもいい」という結論に至った。

三振を狙う場面はフォーク、打たせて取りたい場面はスプリットなど状況に応じて使い分けられれば、配球の選択肢も増え、打者を翻弄(ほんろう)することもできる。1年のブランクがあるフォークも「もともと投げていたので、感覚さえつかめば大丈夫」と自信あり。へび年の杉浦は尻尾をつかませない投球で日本一に貢献する。【木下大輔】

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