<全国高校サッカー選手権:札幌大谷1(12PK11)1藤井学園寒川>◇29日◇1回戦◇柏の葉
初出場の藤井学園寒川(香川)が、14人が蹴り合う壮絶なPK戦の末に姿を消した。岡田勝監督(49)は「PK練習はずっとやっていたが、10人、11人が蹴り終わってもまだいくというのはちょっと予測していなかったかもしれない」と、長く続いた戦いを振り返った。
北海道代表・札幌大谷に先制を許したが、土壇場で追い付いた。後半追加タイム1分、途中出場のDF藤原康騎(2年)が、スローインからのこぼれ球を右足で押し込み同点ゴール。PK戦はお互い7人目まで成功が続いたあと、8人目をともに失敗。その後は3人ずつが決めたあと、12人目で両者外した。最終的には、後から蹴る藤井学園寒川の14人目のシュートが左ポストにはね返されて決着した。
初出場のチームは、わずかに白星に手が届かなかった。就任14年目の指揮官は「頼もしかった。僕も高校生に戻ったというか、青春させてもらってるなと感じた。生徒たちに本当に感謝してます」。熱い口ぶりで教え子たちをねぎらった。【奥岡幹浩】