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【なでしこ】ニールセン新監督「私の生まれはグリーンランド」背中負傷で選手断念 20歳の転機


デンマーク人のニルス・ニールセン氏がサッカー女子日本代表「なでしこジャパン」の新監督に就任し、都内で記者会見を行った。グリーンランド出身である彼は、幼少期にデンマークに移住し、サッカーに関わり続けるためにコーチの道を選んだ。男子クラブやデンマーク、スイス女子代表の経験を積み、マンチェスター・シティ女子のテクニカルディレクターも歴任。彼のユニークな経歴と豊富な経験が、なでしこジャパンをどう率いていくか期待される。ニールセン氏は監督としての新たな一歩を踏み出し、日本の女子サッカーに貢献する意欲を示している。

なでしこジャパンの監督に就任したニルス・ニールセン(撮影・横山健太)

サッカー女子日本代表なでしこジャパンのニルス・ニールセン新監督(53)が18日、都内で就任会見に臨んだ。デンマークやスイスの女子A代表監督を歴任したデンマーク人。今夏のパリオリンピック(五輪)後に不在となっていたポストがようやく埋まった。

就任にあたり、自身の生い立ちを明かした。なでしこで指揮を執る喜びを語った後、「個人的な自己紹介をしたい」と切り出し、「実は私の生まれはグリーンランドです。グリーンランドはとても大きな島ですけど、そこのとても小さな村で生まれました」と生い立ちについて話した。さらに「たぶんここ(会場)にいらっしゃる人数の方が村の人口より多いと思います。それくらいの村でして、とても寒くていつも雪や氷に閉ざされているところでした」。5年間住んで、デンマークに家族とともに移り住んだという。

子どもの頃からサッカー選手になることを夢見ていた。しかし、背中付近に大けがを負い、プレーヤーとしての道を断念せざるをえなかったという。「そこから人生が変わってしまった。最初は受け入れられず1年間は怒りに満ちていた」。

20歳の時に参加したある講習会が自身の指導者としての原点となった。「どうしてもサッカーに関わりたかった。プレーはできないので指導者講習会に参加した。分かったことは、自分は選手よりコーチの方が向いているということでした。当時は決してそんなことは思えず辛かったけど、まさにけがの功名というか、実際にやっているうちに自分はコーチングをする方がたけていると分かった」と適性を見いだし、キャリアを積み重ねてきた。

そこからは男子のコペンハーゲンやブレンビーといった強豪クラブの下部組織、デンマークの世代別代表で指導経験を積んだ。13年から女子サッカーの世界に飛び込み、17年までデンマーク女子代表監督、18年からはスイスの女子代表監督を歴任。マンチェスター・シティーの女子テクニカルダイレクターを務めた後、なでしこ監督にたどり着いた。

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