日本ハム新庄剛志監督(52)が誕生したきっかけが明らかとなった。
10日、CSフジテレビONE、FODで放送・配信されたドキュメンタリー「球界のアンチテーゼ~新庄剛志と北海道日本ハムファイターズ『3年目の約束』~」に、新庄監督が現役時代にメッツでプレーした際に通訳を務め、現在は日本ハムのチーム統轄副本部長を務める岩本賢一氏がインタビュー出演。21年オフに新庄監督が就任した舞台裏を回想した。
岩本副本部長は「『新庄監督で行きたいんだ』と吉村本部長から聞いた時に『そうですか』と。『じゃあなぜ、新庄監督なんですか』という問いをしたわけです。そしたら吉村さんが『だって見たいでしょ』と。新庄剛志という人間がチームを率いて、舵取りをして、ファイターズというチームを優勝に導いていく。その指揮を執っている姿を見てみたくないかどうかと言われたら、とても見てみたい。それがやっぱり全てだったんじゃないかな」と振り返った。当時GMを兼任していた吉村浩チーム統轄本部長との会話の中に、新庄監督招聘(しょうへい)の真実があると話した。
就任当初は、指導者経験のない新庄監督を不安視する見方もあったが、選手時代から新庄監督を知る岩本副本部長は「過去にコーチ経験があるかどうかというよりも、まさにリーダーとしての素養があるかどうか。指揮官になった時に、どういう風にチームを導いていくか想像できる人間かどうかだと思うので。彼は1つの物事を受け入れて、イレ込むタイプですね。みなさん、ご承知のように。選手の時もそうですし、1つのものに集中する。その集中した先に結果が出なかったっていうことが1度もないんです」とも語った。さまざまなことを有言実行し、プロ野球ファンを魅了してきた新庄監督の野球人生そのものに、チーム再建を託した思いを明かした。