日本ハム清宮幸太郎内野手(25)が6日、北海道・北広島にある球団事務所で契約更改交渉に臨み、3600万円増の8000万円でサインした。
今季はキャンプ前に左足を負傷も、7月からはレギュラーに定着し15本塁打。規定打席に未達も打率3割を残した。復調するうちにたどりついた思考は「やりすぎない」。オフは“遊び”をもたせた取り組みで、来季開幕に照準を合わせる。
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もうつまずかない。清宮は3600万円増に「来年は全試合出ますと、球団の方には伝えました」とキッパリ。会見では「ボスを男に俺がする!」と記したボールを、豪快にかっ飛ばした。
今季は自主トレで左足を負傷し出遅れたが、6月から徐々にギアを上げ、規定打席に達していないものの打率3割、3年連続2ケタとなる15本塁打をマークした。覚醒する中で、気付いたことがあった。「無理しない。やりすぎない」。注目ルーキーとして、鳴り物入りで飛び込んだプロの世界。知らずしらずのうちに、余裕がなくなっていた。一昨年まで合同自主トレを行ったソフトバンク柳田からかけられた「練習しすぎだぞ」の言葉も、いまなら理解できる。「この何年かの積み重ねで、そういうことが分かるようになってきた。練習は6割。足りないと思うぐらいで」と、今オフの取り組みをイメージした。
その柳田とは、2年ぶりに合同自主トレを行う。「野球に集中できる環境。その自主トレに参加してキャンプに行くっていうリズムが心地よかった。柳田さんのエネルギーをたくさん吸い込みたい」と待望した。
侍ジャパンデビューとなった11月のプレミア12では、1、2戦目にスタメン出場したものの結果が残せず、好機で同じ左打者のDeNA佐野を代打に送られてからは出番が減った。26年3月にはWBCも控え「悔しさで終わっている分、見返してやりたい。まずは来年、結果を残すしかない」。開幕から打ちまくり、日本一も井端監督のハートも、わしづかみにする。【永野高輔】