来季のサッカー高円宮杯U-18プレミアリーグ参入を目指すコンサドーレ札幌U-18が、6日に開幕するプレーオフ(ホットスタッフフィールド広島ほか)に臨む。プリンスリーグ北海道を10勝4分けで制したチームは、1回戦で富山U-18と対戦。初戦を突破し、8日の2回戦(東京Vユース-日章学園高の勝者)にも勝てば、2015年以来のプレミア復帰が決まる。
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プリンスリーグ優勝から約2カ月、札幌U-18が決戦の時を迎える。大学生や社会人と練習試合を積み、直前の静岡遠征では、清水U-18と2-2、沼津U-18には3-0で完勝した。9月のU-17日本代表合宿で左足ももを痛め離脱していたエースMF川崎幹大(17)も復調。「状態的に結構いい」と大一番を見据えた。
今春2種登録され、トップチームの一員としてルヴァン杯2試合に出場した主将のDF坂本勘汰(18)は「プリンスリーグを無敗で優勝できた。雰囲気も例年と比べていい。絶対にプレミアに上がりたい」と自信にあふれた表情で言う。
プリンスリーグは尻上がりに調子を上げた。7月までを4勝4分けで乗り切ると、8月以降は6戦全勝。トップチームと同じ3バックから、4バックに変更したことで守備が安定した。高2のFW牧野岳、MF加藤竜之介(ともに17)らがシーズン中盤から台頭したこともチーム力を押し上げた。森下仁之監督(56)は「全体的な層が厚くなって、後半の成績につながった」と振り返る。
高2にとっては、来季以降の自分の運命を決める戦いだ。全国の世代トップレベルと戦うプレミアリーグで結果を残せば、プロ契約も近づく。川崎は「ユース(札幌U-18)に昇格してから、プレミアで戦うことを目標にしてきました」と力を込める。一方、高3にとっては最後の公式戦。中大に進学する坂本主将は「最後の大会で結果を残してクラブに恩返しがしたい。今の2年生に(プレミアの舞台を)残したい」。世代それぞれの思いを胸に、2連勝での昇格に挑む。【中島洋尚】
◆高円宮杯U-18プレミアリーグ 高校、クラブを問わず、U-18世代の全国上位24チームが出場。EASTとWESTの2リーグ(各12チーム)に分かれてホーム&アウェー方式の2回戦総当たり戦(1チーム22試合)を実施。リーグ優勝同士がファイナルで日本一を争う。11、12位が自動降格。各地のプリンスリーグ上位16チームが出場するプレーオフを勝ち上がった4チームが、翌シーズン参入する。道勢では22年のプレーオフを勝ち上がった旭川実高が23年プレミアリーグを戦うも、EAST12位で降格。札幌U-18は11年にEAST優勝も、15年に降格以来昇格できていない。