東京ヴェルディMF綱島悠斗(24)が、ブレーク中の同年代ストライカーに挑戦状を叩きつけた。
明治安田J1リーグ第37節で30日に川崎フロンターレとホーム味スタで対戦する。両チームは大卒2年目がキーマンとなっている。国士舘大卒の綱島と、桐蔭横浜大卒の川崎F山田新(24)だ。ともに東京V、川崎Fのアカデミー時代に始まり、関東大学リーグと対戦してきた。
現在は3バックの右で定位置をつかんでいる綱島は、得点源となる山田を警戒する。「彼には絶対に仕事はさせない、させたくないという気持ちが強い。大学時代から能力が高かった選手、ここは何もやらせない」と意気込んだ。
山田は今季一躍、その名を高めている。夏以降にゴールを量産し、現在リーグ4位の16得点を挙げている。ゴール前へと鋭く抜け出し、シュートセンスに優れる。
ただ相手が強くなればなるほど真価を発揮しているのも今季の綱島だ。ヴェルディ育ちの技術に加え、したたかな戦術眼、そして強い肉体を誇る。そのポテンシャルは底が見えない。
「本当に彼の今シーズンの活躍というのは自分にとっても刺激的でしたし、自分も頑張ろうと思えた。リスペクトもありますし、感謝の思いもあります」
同じ大学経由でプロの世界でもトップレベルで輝いている。昔から知る顔だけに、自らの発奮材料ともしている。
鹿島、浦和といったリーグを代表する名門クラブを相手に結果を出してきた。16年ぶりのJ1を戦うヴェルディの躍進を支えてきた1人だ。それでも満足しないのが成長の証だろう。
「ここまでのキャリアで納得できるかと言ったらそうではないですし、もっともっと高みを目指しているからこそ、この対戦で彼に何もさせないというか、彼を圧倒するようなプレーをして、さらに自分がもう一回り、二回り成長できたらいいなと思っています」
大きな成長曲線を描いた2024年シーズンも残り2試合となったが、総括するのはまだ早い。「まずはフロンターレ戦を勝って終えることを意識したいと思います」。
同年代のライバルとのマッチアップ。さらなる「高み」を目指すステップとして、ここは負けられない。【佐藤隆志】