広島新井貴浩監督(47)が14日、未完の大砲を79分間、熱血指導した。午前中に行われた打撃練習で、育成選手のラミレスにロックオン。かかと体重でドアスイング気味な打撃に、メスを入れた。「今年1年やって振る力がついているし、成長していると思う。次の段階に行くために、アドバイスした。日本の選手以上にハングリーさを持っている。一生懸命に練習するので、何とか手助けしてあげたい」。身ぶり手ぶりを交えるだけでなく、自らバットを握って手本を見せた。
昨秋、練習生として来日し、今季は育成選手としてウエスタン・リーグ43試合に出場した。2本塁打に終わり、打率も1割6分2厘とまだ確実性は低い。だが、新井監督は現役時代にともにプレーした大砲と重ね、その可能性に期待する。「単純にパワーを比較したら、バティスタとラミレスは同じぐらいの力を持っている」。潜在能力の高さに期待しつつ、課題が多い現状も認める。「そのパワーの伝え方、出し方がロスしている。パワーはあるけど、まだ伝え方が分かっていないだけ」と分析した。
午後の打撃練習時にも指揮官から助言を受けたラミレスは「タイミングと構え方を教えてもらいました。スイングスピードが良くなった。レベルアップできるように頑張っています」と瞳を輝かせた。