<明治安田J1:C大阪1-0福岡>◇第36節◇9日◇ヨドコウ
アビスパ福岡のGK永石拓海(28)が、脳振とうの疑いで救急搬送された。
前半38分に自陣ゴール前に相手のクロスが入り、セレッソ大阪MFルーカス・フェルナンデス(30)との空中戦で激しく衝突。お互いがボールに向かってスピードを上げており、避けられない状況だった。
ピッチにいた両軍の選手が、即座に担架を要求。まったく動けない2人を取り囲んで、事態の深刻さを物語った。その約7分後に担架でそれぞれ運び出され、ともに脳振とうの疑いによる交代となった。ルーカスには、ラフプレーによる警告が示された。
意識がもうろうとしていた永石は救急車で運ばれ、ルーカスは比較的意識もはっきりしており、試合後にスタッフの車で病院に向かったという。
1点差で敗れた長谷部茂利監督(53)は、会見で「一番は永石の状態が大変に心配。鼻血も止まっていなかった。言葉も発せられない状態だった」と説明。
急きょ途中出場したGK村上昌謙(32)は「アップしていて(衝突の場面は)見ていなかったが、すごい接触だった(と伝え聞いた)。チームメートのことが一番心配」と言葉も少なかった。
永石は今季13試合目の出場で、J1通算35試合目だった。
ここまで5試合連続無敗だった福岡は、6試合ぶりの黒星。通算11勝14分け11敗の勝ち点47のままで、前節9位から10位に後退した。