＜東京6大学野球：慶大9－1早大＞◇第9週第1日◇9日◇神宮
慶大が先勝し、1勝でもすると秋季リーグ戦優勝が決まった早大の連覇は持ち越しとなった。
慶大・清原正吾内野手（4年＝慶応）が大学野球最後となる早慶戦初戦で、第3号含む4安打1打点の大暴れで先勝に貢献。「少しは報われたかな」と笑顔を見せた。
リーグトップの6勝＆防御率1・19だった早大のエース伊藤樹投手（3年＝仙台育英）を攻略した。
2打席連続安打を放ち、6回1死では、初球132キロ直球を振り切ると、打球は左翼席へ大きく弧を描いた。三塁を回り、ホームに生還すると「すぐに見つけられます」と、左人さし指でスタンドで見守る父和博氏（57）に向かって笑顔で指をさした。
リーグ戦3本目をマークし、8回にも2番手早大越井から右前打。
左越えソロ含む4安打のうち、単打の3安打は逆方向に運んだ。これまでセンター返しの安打が多かった分、「逆方向を課題にしていた。バットを素直に内側から出すことを意識して練習していました」。
法大戦から3週間後の早慶戦に合わせて対策を練り、「本当に僕にとって価値のある3本でした」と手応えを口にした。
泣いても笑っても、同カードが学生野球の最後となる。「僕のすべてをあげてここまで挑戦してきた」と集大成を刻んでいく。
試合後には父の座るバックネット裏にもう1度指をさして、笑顔でアイコンタクトを取っていた。
