「11・3」超速実戦でサバイバル開戦! 藤川阪神の初実戦は11月3日の紅白戦となることが26日、分かった。高知・安芸での秋季キャンプ3日目にして、若虎同士のガチンコバトルが組まれる。キャンプ中に複数回実戦を行うことを示唆していた藤川球児新監督(44)が、11月最初の日曜日にいきなり目玉企画を投入。若き投手陣が佐藤輝明内野手(25)ら1軍打者と対戦する可能性もある。来春1軍キャンプ切符をかけた競争が加速する。
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藤川新監督の故郷高知でサバイバルのゴングが鳴る。阪神が安芸での秋季キャンプ3日目となる11月3日に、藤川体制初の実戦となる紅白戦を予定していることがわかった。近本、大山らレギュラークラスの選手、けがや体調不良でリハビリの選手はキャンプ不参加となるが、飛躍を目指す若手がしのぎを削る安芸の陣。甲子園での秋季練習組と宮崎でのフェニックスリーグ参戦組が合流し、即実戦に突入する。
来春の1軍キャンプメンバー入りを目指す若虎にとってはいきなりのアピールの場。同時にキャンプ序盤に課題を見つけることで改良への具体策を早めに突き詰めることができるだろう。藤川新監督も現段階での力量を早めに見極めることで、その後自在に選手へアプローチもかけられる。
一部投手は疲労やコンディションを考慮して実戦を回避するとみられるが、参加する投手はほぼ全員が登板予定。藤川監督がここまで名前を挙げてきた西純、椎葉、森木らは伸び悩みからの脱却へきっかけをつかめるか。期待の左腕門別や2軍で先発の一角を担った茨木は佐藤輝、中野、前川、井上ら野手陣との真剣勝負で自信を深めたい。
阪神の秋季キャンプでの紅白戦は矢野監督時代の19年以来5年ぶり。岡田前監督時代は行っておらず近年では異例の開催となる。藤川監督は「僕は試合があった時のアピールの仕方を考えていた。うまくいったとかいかなかったというのも若いなりに経験してほしい」と実戦教材の大切さを説いたこともあった。キャンプ中に試合を複数回行うプランもあり、対外試合なら高知市でキャンプを張るオリックスなどが候補とみられる。
紅白戦とあって、藤川監督がどちらか一方のベンチに入って「初采配」を振る可能性は低い。それでも11月最初の日曜日に投入した目玉企画で指揮官の「凱旋(がいせん)キャンプ」がさらに盛り上がることは間違いない。安芸の真剣勝負から鍛錬の秋がスタートする。