セレッソ大阪の元韓国代表GKキム・ジンヒョン(37)が24日、来季も現役続行で同クラブ一筋17年目に挑む意向を示した。
「チームが(契約の有無を)決めることなので、それは分からない。僕が(自ら移籍や引退を)判断することもあるかもしれないが、自分はまだまだ、サッカーで成長したい気持ちがある」
大阪市内での練習後、取材に応じた。今季限りで引退が決まった主将で同学年のDF山下達也(36)について「長く付き合っている分、楽しさ、悲しさ、悔しさも全て倍以上あり、心に響く」と残念がった上で、独特の表現で自らの今後を語った。
人生の半分近くを大阪で生活し、セレッソ愛は誰にも負けないものがある。クラブ側も、今季ここまで全34試合にフル出場する守護神を信頼しており、もはやレジェンドの扱い。本人の意思さえあれば、契約延長に問題はない。
韓国・東国大を経て、09年当時J2だったC大阪に入団。クラブ一筋16年は、Jリーグ外国籍選手の同一クラブ最長在籍記録を更新中で、J1通算410試合出場も外国籍選手の歴代最多を更新中。
J2とJ3を合わせて524試合出場は、外国籍選手では主にベガルタ仙台で活躍した元北朝鮮代表MF梁勇基(リャン・ヨンギ)の577試合に次ぐ2番目で、あと2年で記録更新が可能だ。
7月で37歳を迎えたが、シュート阻止の能力が依然高く、ビルドアップやカウンターの起点となる高速キックは、年齢を感じさせない。時折生まれるキックミスにも動じない、メンタルの強さも武器だ。
山下の引退に加え、尊敬する小菊昭雄監督(49)の今季限りでの退団も決定。入団から付き合いの深い指導者や仲間との別れに、守護神は「残り4試合は、勝っていい記憶に残るような試合にしたい」と意気込んでいる。
◆キム・ジンヒョン 1987年7月6日、韓国生まれ。母国の東国大から当時J2のC大阪に09年入団。17年度のルヴァン杯と天皇杯2冠獲得に貢献。外国籍選手の同一クラブ最長在籍、J1最多出場記録を更新中。韓国代表として18年W杯ロシア大会メンバー入り。愛称「ジンさん」。192センチ、82キロ。