セレッソ大阪の元日本代表MF香川真司(35)が24日、今季限りでの現役引退を発表した主将のDF山下達也(36)に対して「黙々とやる姿勢は、18歳の時と変わらない」と、賛辞の言葉を贈った。
大阪市内での練習後、取材に応じた。
2人は兵庫県生まれで、小菊昭雄監督(49)がスカウト時代、ともにC大阪に誘われて、06年の同期入団としてプロの道を選んだ。1学年下の香川は「ヤマ」と呼び、プロ19年間の現在まで切磋琢磨(せっさたくま)してきた。
「同期でもあるし、若い頃は一緒によくいた。この数年はけがで思うようにプレーできていないため、悔しいものがあるでしょうし、それは本人しか分からない。でも、常に黙々とやる姿勢は、18歳の時と変わらない。(11月に)37歳になっても、変わらないのは素晴らしい」
引退が発表されたのは前日23日。香川は先週、山下から直接電話で報告を受けたそうで、「あっさりでしたけど。さみしがりなので(報告は)10秒くらいだった」と笑顔で振り返った。
J1通算149試合7得点を誇る山下は、14年に日本代表候補にもなった。今季は初めて主将に就任。けがの影響でここまで3試合の出場にとどまり、残り4試合で出場を目指す。
香川は「最後は試合に出て、このキャリアに対しての(仲間やサポーターからの)リスペクトの気持ちを感じてほしい」と、最後まで同期を思いやっていた。