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【巨人】梶谷隆幸引退、DeNAで14年含む18年 14年盗塁王がけがに苦しんだプロ生活に終止符


巨人の梶谷隆幸選手(36)が今季限りで現役を引退することが発表されました。梶谷はDeNAで14年間プレーした後、20年オフにFAで巨人に移籍し、4年間在籍していました。今年の3月29日に阪神との開幕戦でのダイビングキャッチや2ランホームランなど、重要な試合での活躍が思い出されます。長年の活躍の裏には多くのけががつきまといましたが、決して言い訳することなくプロの姿勢を貫きました。特に22年には左膝の手術後も痛みと共に戦い続け、最後のシーズンを迎えていました。彼のプロ野球人生は多くの人に感銘を与えたとされています。

24年3月29日、巨人対阪神 5回裏巨人2死二塁、右越え2点本塁打を放ち、バットを投げる梶谷隆幸

巨人梶谷隆幸外野手(36)が今季限りで現役引退することが22日、分かった。

すでに球団に報告。DeNA(前身の横浜含む)で14年プレーし、20年オフにFA移籍した巨人で4年と18年に及んだプロ野球選手生活に終止符を打ち、次なるステージに向かう決断を下した。

   ◇   ◇   ◇

梶谷が見せた決死のダイビングキャッチから、今季巨人の優勝ロードが始まった。3月29日阪神との開幕戦(東京ドーム)。3回1死一、二塁での森下の右中間最深部への当たりに、右翼の守備位置から猛ダッシュ。抜ければ2失点、さらにピンチが続く場面をスーパープレーで防いだ。5回には2ランを放ち、阿部監督に初勝利をプレゼント。その1勝目が77勝まで積み上げる最初の1歩だった。

目の前の打球に無我夢中で食らい付くスタイルは、ずっと変わらない。DeNA時代の14年8月には、打球を追いかけ左中間を組む筒香と激突。横浜スタジアムの外野グラウンドに乗り付けた救急車で、筒香が緊急搬送される事態になった。脳振とうで入院。その3日後、本塁打を打った梶谷は、ダイヤモンドを1周すると、テレビ画面に向かって指で「2(つ)2(つ)5(ごう)」とエール。ヒーローインタビューでは「筒香見てた? ホームラン打法です」と病室に届けた。梶谷という選手は、男がほれるような男だった。

その分、代償はあった。けがに苦しんだ野球人生でもあったが、言い訳にしたことはない。22年に手術した左膝は痛みがなくなることはなく、今季も2度降格。5月6日を最後に1軍に戻ってくることはなかった。それでも、チームが優勝し、CSファイナルを戦っている中、3軍練習で打撃を繰り返したのは、プロとしての最後の意地。誰にも悟られることなく振り続けたバットを置いて、ユニホームを脱ぐ。

◆梶谷隆幸(かじたに・たかゆき)1988年(昭63)8月28日生まれ、島根県松江市出身。開星で3年夏に甲子園出場。06年高校生ドラフト3巡目で横浜入団。12年から主に遊撃を守って出場機会を増やすと、14年に外野手転向。レギュラーに定着し、同年盗塁王。20年オフにFAで巨人移籍。22年オフに育成契約となるも、23年3月に支配下復帰。180センチ、90キロ。右投げ左打ち。

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