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【C大阪】小菊昭雄監督の今季限りで退団決定 前豪州代表監督アーノルド氏、大岩剛氏が後任候補


取材に応じるC大阪小菊監督

セレッソ大阪小菊昭雄監督(49)が今季限りで退任し、27年間一筋で在籍したクラブを退団することが9日、分かった。近く正式発表される。

クラブ設立30周年の今季はリーグ初優勝を目標に掲げ、現在7位にいるものの前節でその可能性が消滅していた。一方で多大な功績を残した小菊監督の流出は衝撃的で痛恨。同監督へは既に複数のJ1クラブが興味を示している。

C大阪の来季監督候補には、外国人では前オーストラリア代表監督で同国人のグラハム・アーノルド氏(61)、日本人では今夏のパリオリンピック(五輪)代表監督の大岩剛氏(52)をリストアップしている。

     ◇     ◇     ◇

複数の関係者によると、小菊監督の退任が事実上決まったのは、8戦連続未勝利で、4連敗を喫した9月13日のヴィッセル神戸戦直後という。

C大阪は開幕直後の4月に一時首位に立ったが、7月以降は失速し、神戸戦の第30節を終えて12位まで後退。クラブは続投の可能性を含め、同監督に来季は新たな役職も用意して話し合ったが、指揮官は強い責任を感じており、全日程終了後に退任し、退団する結論に至った。

C大阪設立30周年の今季は、クラブとしてリーグ初優勝に目標を定めた。21年8月にコーチから昇格した小菊監督にとっても、集大成の1年だった。現在12勝12分け9敗の7位。アビスパ福岡に次ぐ引き分けの多さが示すように、勝ちきれない試合が続いた。

一方でここ4試合は大阪ダービーに完勝するなど、3勝1分けの無敗で、3試合連続無失点中。指揮官のプライドがV字回復へと導いている。

3年半という日本人指揮官のクラブ最長政権となった小菊監督は、21、22年のルヴァン杯で連続準優勝。リーグ戦は22年が5位、23年が9位。組織の規律を重んじ、ハードワークと鋭い守備から小気味いいカウンターも決まり、両年は優勝争いを演じた。

愛知学院大を卒業し、アルバイトでC大阪下部組織の指導者に採用され、スカウト時代には高校2年のMF香川真司を発掘。約15年間のコーチ業を経て、プロ選手経験のないJ1監督に上り詰めた。

「日常が全て」という競争主義を掲げ、香川でさえ特別扱いしない厳しさもあった。選手と適切な距離を保ち、持ち前のコミュニケーション能力で強固なチームワークを生んできた。タイトルという結果には導けなかったが、愚直で、フェアで、人間味あふれるチームを作り上げた。

それだけC大阪の歴史を知り尽くし、強化に尽力を続けた唯一無二の存在の流出は、クラブには衝撃的で痛恨だ。関係者によると、退団が1カ月前に内定した小菊監督に対し、最近になって複数のJ1クラブが来季へ興味を示している。

C大阪の来季監督には、外国人では9月にオーストラリア代表監督を辞任したアーノルド氏をリストアップ。22年ワールドカップ(W杯)カタール大会では母国をベスト16に導き、サンフレッチェ広島での選手時代や、ベガルタ仙台での監督時代を含め、日本人とJリーグを知り尽くす。

日本人ではパリ五輪で日本をベスト8に導いた大岩氏が候補だ。DFとしてジュビロ磐田、鹿島アントラーズの黄金時代を支え、鹿島監督時代の18年にはアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)も優勝。2人とも世界で戦った経験値が大きな武器になる。

いずれにせよ、C大阪は小菊監督という功労者が去ることで、難しいかじ取りが迫られることになる。外部の血を導入し、チームが大きく生まれ変わることになる。

◆小菊昭雄(こぎく・あきお)1975年(昭50)7月7日、神戸市生まれ。滝川第二高、愛知学院大を経て、98年C大阪の下部組織コーチに就任。スカウト時代の06年に当時高2の香川真司を入団させ、同年以後は主にトップチームでコーチを務める。21年8月から監督に昇格し、J1通算46勝28分け40敗。179センチ、70キロ。家族は夫人と1男。

【小菊監督の主な成績】

◆21年(8月末からレビークルピ監督の後任として途中就任) J1リーグ12位、ルヴァン杯準優勝、天皇杯ベスト4

◆22年 J1リーグ5位、ルヴァン杯準優勝、天皇杯ベスト8

◆23年 J1リーグ9位、ルヴァン杯1次リーグ、天皇杯4回戦

◆24年 J1リーグ7位(10月9日時点)、ルヴァン杯プレーオフステージ、天皇杯3回戦

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