オリンピック（五輪）サッカー女子日本代表なでしこジャパン（FIFAランキング7位）が、28日に1次リーグ第2戦ブラジル（同9位）戦に臨む。初戦のスペイン戦に敗れ、攻守で重要な役割を担うDF清水梨紗（28＝マンチェスター・シティー）が負傷離脱。中学時代から共闘してきたFW田中美南（30＝ロイヤルズ）が27日、オンラインで取材に応じ、「梨紗のために」と必勝を誓った。
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「戦友」の離脱を奮起の材料に変える。田中は、日テレ東京Vの下部組織時代からともにプレーする清水について「昔からやってきたので、まさか梨紗がという気持ちがある」と率直な思いを吐露した。
15年来の仲になる2学年下の右サイドバックは、昨年のワールドカップ後にチームが磨いた可変システムの肝だった。「本当に残念でチームにとって痛い」としつつ「梨紗自身が一番悔しいのは分かる。梨紗のためにもしっかり準備したい」と、ショックを引きずらずに次戦を見据えた。
離脱が決まってもチームを最優先に行動していた後輩の姿が頼もしかった。明るく振る舞い、悲壮感を一切漂わせなかったという。「気持ちは一緒に戦い続けたい」と、コメントを残した清水の思いを無駄にはしない。
第2戦ではブラジルキラーぶりを大舞台で発揮する。直近3試合の対戦で3得点。「人に付く意識が強い分、動きを惑わすことができたらスペースを突ける。クロスもうまくタイミングをみたらいい」と攻略法は頭に入っている。エースの得点で勝利を収めれば、1次リーグ突破が近づく。「自分は戦える立場にいるので梨紗の分までメダルを取って帰ることが、今一番自分にできること」と強い覚悟で勝ち点3を届ける。【佐藤成】
